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(回答先: アラブ系議員がイスラエル批判 ドイツ自民党巻き込む「反ユダヤ」騒動 投稿者 はちまき伍長 日時 2002 年 5 月 28 日 00:16:17)
NHK衛星1で放送されているドイツのTVニュース(「ZDF」及び「ARD」)は、ここ10日ほど、FDP内部及びFDPとユダヤ人評議会&緑の党+アルファとのあいだに生じている政治的軋轢を報じている。
はちまき伍長さんのオリジナルの書き込みにはおおもとの発言内容がないので、5/18の「ZDFニュース」で伝えられた発言内容を紹介する。
カルズリ氏:「イスラエル軍がナチスのような行動をしている」(新聞に載ったイスラエル軍のパレスチナ侵攻を受けての論評)
メレマン氏:「ドイツには残念ながら反ユダヤ主義が存在しており、我々は、これに対してきちんと戦っていかなければならない。しかし、イスラエルのシャロン首相やユダヤ人評議会のフリードマン氏のように、寛容さのない気むずかしい対応ではそれがなかなかうまくいかないだろう」(5/16発言:フリードマン氏はドイツ・ユダヤ人中央評議会副会長)
カルズリ氏の論評に対して、緑の党のロート代表が“民衆扇動罪”で告訴した。
この後、カルズリ氏のFDP(自民党)の入党は認められないことになったが、メレマン氏は、カルズリ氏の論評内容を根拠に入党を認めないのはおかしいとカルズリ氏擁護の姿勢を続けている。
今日(5・28)の「ZDFニュース」は、メレマン氏が、「ヨーロッパで最近極右勢力が伸びているのは民主主義の現れ」と発言したことと、FDPの党首が昨日イスラエルを訪問し、シャロン首相から反ユダヤ主義的発言に釘をさされたことを伝えた。
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★ カルズリ氏の「イスラエル軍がナチスのような行動をしている」という論評は、イスラエル軍が侵攻後拘束したパレスチナ人の前腕部に番号を書き込んだことを指すものだと思われるし、メレマン氏の「イスラエルのシャロン首相やユダヤ人評議会のフリードマン氏のように、寛容さのない気むずかしい対応ではそれがなかなかうまくいかない」というのも、現実を論評した発言である。また、メレマン氏の「ヨーロッパで最近極右勢力が伸びているのは民主主義の現れ」も、脈略ははしょられているのが、民主的選挙でそのような結果が出ているのであればそう言えるものである。
ドイツでは、「ユダヤ人の考えや行動への批判」・「共産主義の称揚」・「民族主義的国家主義的発言」を除くものが“言論の自由”の対象と考えられているようだ。
「ホロコースト問題」にからめ取られることで、新たな「虐殺問題」に蓋をしてしまうようでは、ドイツは、対象が異なる別の“犯罪”に手を染めることになるだろう。