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(回答先: 「同意与えた事実ない」川口外相が発表 [読売新聞] 投稿者 あっしら 日時 2002 年 5 月 13 日 19:41:48)
調査結果に関する記事を読む限り、「連行に同意した事実はない」という日本外務省の言い分には無理がある。
>中国が「日本側が携帯電話で上司に連絡して連行に同意した」としている点に関して
>は、「武装警察官が5人を(総領事館外の)詰め所から出そうとしたため、副領事が
>(北京の日本大使館の)中国公使に携帯電話で指示を仰いだところ、公使はすでに5
>人が館外に連れ出され、武装警察を物理的に押しとどめることができないとの認識の
>下、『最終的には連行されても仕方がない』と伝えた」としている。
「武装警察を物理的に押しとどめることができないとの認識」で「『最終的には連行されても仕方がない』と伝えた」のであれば、連行に同意を与えたという以外の解釈は難しい。
“武装警察を物理的に押しとどめることができないとの認識し、『連行を止めるよう正式に申し入れる。それでも連行するなら、正式な外交ルートで抗議する』と伝えた”という話なら、同意を与えたとは解釈できない。
「武装警察を物理的に押しとどめることはできない」という話を理由付けとして持ち出すこと自体が、お笑いであり、外務省の詐術的言動体質を示すものである。
外交官は主権を守るために身体を張ってでも止めるべきだと考える人もいるかもしれないが、そこまでは主張しない。
韓国の聯合通信は、門扉周辺で3人が拘束されてから、中国の警官が館内に入った2人を拘束に向かうまで20分ほど時間があり、領事館職員と中国の警官が話をした後で2人の拘束に向かったと伝えている。
今回の事件で沸き起こっている対中強硬論や外務省無能論という国内政治状況のなかで、外務省や内閣官房が、やすやすと「中国の警察に同意を与えた」と認められないのはわかる。
しかし、今回の問題は、大阪高検公安部長逮捕問題で、森山法務大臣が「口封じのための逮捕ではない」と主張していることと同列のものではない。
国内での政治的不利や人道的非難の高まりを避けるために、外交関係に屁理屈を持ち込んではならない。
国際法問題は、「混乱のなかで、応対した領事館員の発言意図と中国警察側の受け止め方が微妙に食い違ったために起きたことのようだ」くらいでとどめ、拘束された5名が望むかたちでの出国でケリを付けるのがまともな対応と言えるだろう。
外務省も、水面下で中国外務省と落とし所を話し合っているのだろうが、自分たちの政治的立場を維持するために、中国と裏交渉でケリを付けようとするほうが大きな外交的禍根を残すことになってしまう。(中国外交当局に弱みを握られてしまう)
外務省は、事件のより詳細な経緯を、時系列的にまとめて公表して欲しい。