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05/11 17:01 120億円相当の武器輸出 中立国スイスが日本に 外信57
【ジュネーブ11日共同】第二次世界大戦中、連合国と枢軸国の
間で中立を維持したスイスが一九二○―四四年の二十五年間に、日
本に対し少なくとも三千百万スイスフランの武器を輸出していたこ
とが十一日、分かった。現在の交換レートで約二十四億八千万円、
スイス・フランを基準に当時と現在の購買力を比較して換算すると
、約百二十億円相当に上る。
大戦中のナチス・ドイツとのかかわりを検証するため、スイス政
府が設置した「独立専門家委員会」が五年間かけてまとめた報告に
、対日武器輸出の実態が記載されていた。スイスは武器輸出の詳細
の公表を避けてきたが、報告で初めてその全容を明らかにした。
対日輸出は二○ミリ機関砲と弾薬が中心で、三五―四四年に集中
。日本に機関砲のライセンス生産を認めており、完成品の輸出と技
術移転の両面で日本軍の装備を支えた。
共同通信はこのほか、日本が終戦直前の四五年に千七百万フラン
の巨額の武器・弾薬を発注したことをスイス政府公文書で確認して
おり、実際の対日軍事協力は報告の規模よりも大きい可能性が高い
。
報告によると、スイスは二○年代から小規模の対日武器輸出を続
けていたが、三五年に日本政府とスイスの武器製造会社エーリルコ
ンが二○ミリ砲のライセンス生産契約を結んだころから本格化した
。
報告は日本での生産拠点を「ウラガ・ドックヤード」と記載。神
奈川県横須賀市の市史編さん室によると、浦賀船渠(せんきょ)を
指し、当時機関砲の製造施設があったとみられる。
エーリルコンはフランスにある三菱商事の出先と代理店契約を結
び、三菱商事やスイスの会社が5%の手数料を受け取る仕組みだっ
た。エーリルコンは二○ミリ砲製造に当たって技術指導のための専
門家の派遣や、工作機械の輸出なども提示している。
スイスは大戦中、枢軸国と連合国の双方に武器を輸出。四○―四
四年の五年間を例に取ると84%がドイツなど枢軸国、残る16%
が連合国と中立国向けだった。
(了) 020511 1701
[2002-05-11-17:01]
05/11 16:48 対日融和だったスイス 粟屋憲太郎・立教大教授 外信59
粟屋憲太郎・立教大教授(日本近現代史)の話 スイスの日本へ
の武器輸出はあまり知られていない話だ。日本側の文書では出てい
ないと思う。対日武器輸出は営利目的が主な理由とみられる。中立
国でありながらも、スイスは国際赤十字が日本に派遣した連合国軍
捕虜の待遇調査でも「日本はちゃんと(捕虜収容施設を)運営して
いる」と結論づけるなど、日本に融和的だった。武器を輸出してい
る日本と悪い関係を持ちたくないとの政治的な判断も原因の一つだ
ったのだろう。(共同)
(了) 020511 1648
[2002-05-11-16:48]