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インスタントコーヒー最大手のネスレジャパン(本社・神戸市)が、在庫品を溶かし、原材料として再利用していることがわかった。主力商品の「ゴールドブレンド」などインスタントコーヒーの全銘柄に及び、社内では「リワーク(製品の再生)」と呼ばれている。違法性はなく、同社は安全面でも問題はないとしているが、再利用については表示しておらず、事業者団体の全日本コーヒー公正取引協議会が事情を聴いている。
同社によると、工場や倉庫にある出荷の見込みがない在庫品のうち、未開封で3年の賞味期限内の製品を湯で戻し、生豆から作るコーヒー抽出液に混ぜて乾燥・粉末化、新たな賞味期限をつけて出荷している。再利用した在庫品は01年には約46トンで、同社のインスタントコーヒー生産量の0.16%に相当する。
再利用が始まったのは60年代後半で、00年11月までは店頭からの回収品も使っていた。再利用は日本だけでなく、ネスレのインスタントコーヒーを作る世界中の工場で実施されているという。
同社は「リワークしても味や香りを劣化させない技術を確立しているが、その内容は企業秘密だ。リワークする際には衛生検査もしており、安全性には問題がない。表示していないのは、元をたどれば同じコーヒー豆だから」としている。
日本のインスタントコーヒーの品質表示は、公正取引委員会が認可する全日本コーヒー公正取引協議会が公正競争規約を決めている。原材料には「コーヒー豆」の5文字と豆の生産国名を書けばよく、再利用の表示について規定はない。賞味期限はメーカーが判断して決めることになっている。同協議会の常務理事は「表示上の課題はあるかもしれない」とし、協議会としてネスレジャパンから実態を聴いているという。
ネスレジャパンの見解 「製品の再生」は、ネスレが環境・資源保護の理念に基づき、グローバルに実施しているもので、安全性や品質においても厳格な基準を定めており、法的にも全く問題はありません。資源の無駄につながる在庫量を最少化することにより、最終的に「製品の再生」が無くなるものと理解しております。(03:05)