早見の相場観より
黙ってないで、行動しなさい
米S&Pが日本の国債を一段階格下げして「ダブルAマイナス」にしました。これで日本はついにG7の中でイタリアをも下回り、単独最低ランクになり、キプロスやマルタと同じ格付けになりました。キプロスやマルタという国名を聞いても、どこにある、どんな国か、100人中99人は知らないでしょう。
このあと早ければ5月に、米ムーディーズが日本の国債を一気に2段階格下げするとみられており、そうなるとダブルAからシングルAに転落して、アフリカの国と同じになってしまうのです。
しかし、これは国債の格付けであり、銀行平均財務格付けをみると、すでに中央アジアのカザフスタン(アフガニスタンの北の方にある砂漠の国)並みという惨たんたる有り様です。そんな信用力しかないのに、日本人は本当に馬鹿としか言いようがありません。
皆さんはキプロスやマルタの国債を買えと言われてスンナリOKできますか?カザフスタンの銀行に預金する気になれますか?でも現実に大多数の日本人は、脳天気にも、そんな信用出来ない近くの金融機関に預金して、ペイオフ対策だと言って国債を買っているのですから笑止千万です。
私たちの国はイタリアよりも信用がないのですよ。では、そのイタリアの経済はどうかと言えば、誰もが知っているようにマフィアが大きな支配力を持つ地下経済の国です。ということは日本もそうなる、いや、すでにそうなっていると言うべきでしょう。
現在でも、日本のアングラマネーの総額は17兆円。GDPの3・3%にも達しているとされています。ここには税務当局の手が及びません。国債の発行枠を30兆円に抑えるかどうかと議論している時に、税金を取り立てにいかずに放任しているお金が17兆円あるのです。すでにブッシュ政権は、この実態を承知しており、「日本はマフィア経済になっている」と認識しています。なにせ処理が進まない不良債権は、とどのつまりヤクザ絡みなのですから。
こうしたアングラマネーが、馬鹿正直に利回りが0・1%にもならない銀行預金にされていると思いますか?
私は皆さんに脱税を勧めているわけではありません。頭を使えと言っているのです。この日本はイタリア以下になったのです。たかだか0・1%程度の利回りの世界で右だ左だと細かいことを言い合ってないで、もっと大胆に考えていくべきです。第一に考えるべきは、この信用の低い国の通貨から、より信用のある通貨に切り換えることです。たとえ為替変動があっても、0・1%に対して3%(オーストラリアドル)という格差では、お金の増え方がまるで違います。そして、通貨が信用出来ず、銀行が信用出来ない以上、究極のリスクヘッジは金(ゴールド)が一番なのです。何も考えずに、ただ預金している人は、これから先犬死を覚悟すべきです。
http://www.hayami.org/htm/mdm_01.htm