石原慎太郎東京都知事が16日、東京・ル テアトル銀座で開かれた映画「突入せよ!“あさま山荘”事件」(監督原田眞人)の完成披露試写会を観賞した。石原知事は上映後のパーティーで、「首都圏版のFIMA(米連邦危機管理庁)をつくろうと考えている」などと、好きな映画に刺激されたのか“舌好調”だった。
72年の連合赤軍によるあさま山荘事件を警察サイドから忠実に映画化した「突入せよ!」。そのクライマックスで「この国では、このような事件が何百回と起こるんでしょうね」「いや、これが最後だ」と交わされた会話が、石原知事を刺激した。
あさま山荘では2人の隊員らが犠牲になったが、人質を救出したことを評価。しかし、地下鉄サリン事件など、国内でも凶悪な犯罪が起きていることに触れ「化学兵器のテロが起きたのに何もしていない。この国はダメだ」とバッサリ。「そんな国家に国民が税金を払うわけがない。本当に融通がきかない。強引な指揮者が出てこないとダメ」とボルテージを上げた。
そして閣議通過し、今国会で成立するとみられる有事関連3法案について「今までであるべきもの。やっとできる」と満足顔。映画の原作者で、当時、現場の指揮を執った佐々淳行氏とは30年来の親友で「非常にタイミングのいい映画。皆さん参考にしてください」と持ち上げた。さらに、石原都知事は「今、首都圏にFIMAをどうつくろうか考えているところ」と爆弾発言。「首都圏の治安は佐々と石原にお任せください」とぶち上げ、来場者の盛大な拍手を浴びていた。