早見雄二郎の特ダネ株式ニュース
「早見の相場観」より
1938年に、重要な出来事がありました。それは『国家総動員法』が公布されたことです。「国民を徴用し、生産、修理、配給、輸出入にわたり制限、統制を加え、出版物の禁止や制限ができる」「政府が必要と認めた時には、国会審議を経ずに命令を発動出来る」という内容でした。こうして日本は、中国への侵略戦争を拡大していき、国民は戦争に駆りたてられていきました。反論はことごとく弾圧されていったのです。
その65年前と同じ状況が、今やって来ています。小泉首相は国家総動員法と同じ主旨の有事立法と個人情報保護法を一刻も早く成立させようとしています。前回は有事立法の内容を紹介しましたが、個人情報保護法も、プライバシーの保護に名を借りて、その本当の狙いはマスコミの取材と報道に大幅な制限をかけるものです。そして教育現場における日の丸と君が代の強制。全て大正末期から昭和の初めにかけてとウリ二つです。当時の経済情勢も、今と同じでドン底でした。
私は、4月4日の川崎重工を皮切りとして、従来のタブーをあえて破り、初めて防衛関連株という性格づけでの銘柄推奨を開始しました。私は一切の戦争、殺人に反対します。その信念に変わりはありません。
しかし、同時に座して死を待ち、ただ無抵抗に戦争に巻き込まれていくのもイヤです。戦争への流れを逆手にとって儲け、そのお金を外貨や金の形で日本から流出させるのは、投資家として身を守る抵抗手段です。60〜70年前以来の危険な時代になったと認識して、私たちも戦争への備えをしていきましょう。
http://www.hayami.org/htm/mdm_01.htm