04/14 22:25 台湾が対中核攻撃を計画 60年代初めにと台湾紙 外信67
【台北14日共同】十四日付の台湾夕刊紙、聯合晩報は、一九五
八年の中国による金門、馬祖両島砲撃を受け、台湾軍が金門島から
戦術核ミサイルを発射し、対岸の中国福建省アモイなどを攻撃する
計画を六○年代初めに立てていたと報じた。計画は、米国の反対で
見送られたという。
このほど国防部(国防省)が公開した当時の軍の機密資料を基に
伝えた。
同紙によると、一九六一年四月に当時の台湾軍の参謀総長が、国
防部作戦参謀次長室に金門島からの対中核ミサイル攻撃について研
究するよう指示。
同室は(1)金門島の八インチ砲からは小型戦術核ミサイルが発
射可能(2)着弾後、中国の内陸地区も放射能で汚染される―とい
った内容の報告を作成。攻撃目標は中国軍の船舶や港湾施設、砲兵
部隊などとされた。
台湾は当時、軍事同盟の関係にあった米軍に協力を求めたが反対
され、核ミサイルは台湾に搬入されなかった。
米国は五七年、台湾に戦術核搭載が可能な地対地ミサイルを配備
したことが分かっているほか、七四年まで台湾に核兵器を配備して
いたことを示す米側の極秘報告書も明らかになっている。
一方、聯合晩報は公開された別の資料を基に、台湾軍が五六年夏
以降、福建省と広東省を対象に「反攻上陸作戦」を行う計画を立て
たが、米側の反対で見送られたとも伝えた。
(了) 020414 2225
[2002-04-14-22:25]