03/30 12:10 福井県で大規模訓練 美浜原発事故を想定 社会23
共同
関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町、出力八十二万六千キロ
ワット)で放射能漏れ事故が起きたとの想定で、福井県などは三十
日、大規模な防災訓練を行った。内閣府など国の関係機関に加え、
周辺の自治体職員や住民計約二千人が参加した。
訓練は午前六時前から始まった。「事故」拡大を受け同十時前、
県が新設した美浜原子力防災センター(オフサイトセンター)の現
地対策本部に首相から「原子力緊急事態宣言」が伝えられた。
対策本部と国はテレビ会議を開き、担当者が次々に災害状況を報
告すると、栗田幸雄県知事は「住民の安全確保に万全を期す」と緊
張した口調で述べた。
訓練には陸上自衛隊のヘリコプターも出動。二次汚染を防ぐため
内側にビニールシートを張ったヘリに被ばく患者を乗せ、福井市の
県立病院に搬送した。
今回は一九七九年に米スリーマイルアイランド原発で発生したの
と同規模の事故を想定。3号機の主給水冷却ポンプが故障して原子
炉が緊急停止、放射性物質が外部に漏れ出たとして情報伝達や避難
などの実地訓練を行った。
(了) 020330 1210
[2002-03-30-12:10]