【モンテレー22日=伊藤千尋】キューバのカストロ国家評議会議長=似顔は21日、メキシコのモンテレーで開かれている国連の開発資金国際会議で、世界経済の現状について「今や巨大なカジノと化した」と演説した。「世界の3人の金持ちの総資産は48の最貧国の国内総生産(GDP)の合計に匹敵する。8億人以上が飢えている」とも述べ、これを「真の虐殺だ」と批判した。
さらに暗に米国を指して「最も富み権力を持った国は、精巧な武器で飢えた人々を殺すことはできても貧困そのものをなくすことはできない」と語った。議長はその後に突然帰国。ブッシュ米大統領が議長との同席を嫌って主催国のメキシコに圧力をかけ、それを知った議長が自発的に去った様子だ。