03/28 06:05 奴隷制で米3企業を提訴 黒人の子孫が賠償請求 外信07
【ニューヨーク27日共同】米黒人奴隷の子孫が二十六日、米企
業三社を相手に、二百年間にわたって奴隷制で利益を上げたとして
損害賠償を求める代表訴訟をニューヨークのブルックリン連邦地裁
に起こした。米歴史の暗い過去である奴隷制をめぐり、企業に賠償
を求める訴訟は初めてという。
訴えられたのは保険大手のエトナ、銀行大手フリートボストン・
ファイナンシャル、鉄道大手のCSXの三社。賠償要求額は明示さ
れていない。
原告は先祖が奴隷だったディアドリア・ファーマーペルマンさん
(36)ら三人だが、黒人奴隷の子孫三千五百万人を代表するとし
、訴訟参加を呼び掛けている。
ファーマーペルマンさんは法科大学院生として奴隷問題を研究、
エトナの前身であるエトナ保険が一八五四年にニューオーリンズの
奴隷所有者に出した「奴隷保険」証書などを発見した。証書は奴隷
三人が死亡した場合、所有者に二千九百ドルを支払うという内容。
フリートボストン・ファイナンシャルは設立者が奴隷商人だった
ことで責任を問われ、CSXは鉄道建設に奴隷を使用したことへの
責任が問われている。
(了) 020328 0605
[2002-03-28-06:05]