米大学のコンピュータ言語の専門家は、当地の裁判所で行われた訴訟の審理で、インターネットのポルノサイトへのアクセスを遮断するフィルタリング・ソフトウエアの機能が完全ではないことを指摘した。
陳述を行った米スタンフォード大学のジェフリー・ナンバーグ氏によると、このようなソフトに使用されている技術は、人間の判断力とは到底比較にならない。
この結果、米議員らが子どもの保護対策として有効と認めたソフトであっても、「vibrator」という単語が含まれるサイトを遮断するものの、「vibrators」を含むサイトにアクセスするなどの事例が見られる。
また、”ブッシュ米大統領の話し方はゴア前副大統領よりもセクシーか”といったオンライン雑誌の記事が遮断されたりする一方で、性を連想させることばを伴わないわいせつ画像にアクセスしてしまうなどの可能性があるという。
訴訟は、青少年が図書館のコンピュータからネット上の有害情報にアクセスすることを、米政府がどこまで規制可能かを問うもの。
原告の図書館や図書館利用者、サイト運営者らは、児童インターネット保護法が言論の自由を侵害するものである、と主張している。