03/25 21:11 ポト氏は毒殺か服毒自殺 タイ陸軍司令官が言明 外信70
【バンコク25日共同】タイのスラユット陸軍司令官は二十五日
、四年前に死亡したカンボジアのポル・ポト元首相の死因について
、タイ軍の医療スタッフが直後に実施した検視結果や情報機関の報
告を基に「毒殺されたか、服毒自殺した」と言明した。
一九七○年代後半、処刑や過酷な労働などで約二百万人を死に追
いやったとされるポト派政権の元最高指導者の死因については「心
臓発作」が゛定説″とされているが、スラユット司令官は「ポト氏
の心臓は、死をもたらすほど危機的な状態にはなかった」として、
これを否定した。
かつてポト氏とも親交のあったスラユット司令官の発言で、当時
から指摘されていた「毒薬説」の信ぴょう性がかなり高くなった。
ポト氏は九八年四月十五日夜、タイ国境に近いカンボジア北部の
アンロンベンで死亡。連絡を受けたタイ軍は医療スタッフを派遣、
外見的な検視でポト氏のつめが暗い紫色になっていたことなどから
「服毒が死因」と判断したという。
スラユット司令官は「遺体解剖は行われなかったため、どんな種
類の毒が使われたのかは不明」として、詳細な説明を避けた。
ポト氏が率いていた反政府ゲリラ組織のポト派は当時、政府軍の
攻勢で壊滅寸前。実権はタ・モク元参謀総長が掌握、ポト氏は派内
の裁判で終身刑を宣告され軟禁状態に置かれていた。
このため死因として「心臓発作」を疑問視する声は根強く「タ・
モク氏が虐殺などの罪をポト氏にすべて着せて、自らの生き残りを
図るため殺害した」「身柄拘束を避けるため服毒自殺した」などの
憶測が飛び交っていた。
(了) 020325 2111
[2002-03-25-21:11]