03/11 19:14 世界初、ガスの形で採取 メタンハイドレート 経済41
共同
経済産業省・資源エネルギー庁は十一日、日本の周辺海域などに
大量に埋蔵されており、将来のエネルギー源として期待されている
天然ガスとほぼ同成分のシャーベット状の固形物「メタンハイドレ
ート」を地中でガスの形にして取り出す実験に世界で初めて成功し
たと発表した。
実験はカナダの北西準州の永久凍土で石油公団や米エネルギー省
、カナダの地質調査所などが共同で行った。
これまでメタンハイドレートの採掘は海底や地中で固形の状態で
採掘、地上でガス化していた。将来の商業生産では海底や地中でガ
スの状態で取り出しパイプラインで地上に輸送することが不可欠と
いう。実験の成功で実用化に大きく前進したことになる。
今回は千二百メートルの深さまでの井戸を三本掘り、セ氏九○度
の温水を地下九百メートル強のメタンハイドレート層に注入。四○
度程度に温めメタンハイドレートを解凍、ガス化してパイプを通じ
て地上に回収した。
メタンハイドレートは永久凍土の地下や水深一千メートル以上の
海底に分布している。同省は二○○四年には日本近海の海底でガス
として採掘する実験を行い、今後十年程度で実用技術を確立したい
としている。
(了) 020311 1914
[2002-03-11-19:14]