ヨルダン川西岸とガザのパレスチナ地区での軍務を拒否する手紙を公表した予備役兵の2人が25日、指揮官から軍刑務所での28日間の収監命令を受けた。招集を受けて実際に軍務を拒否したため。26日のイスラエル各紙が伝えた。1月下旬に50人で始まった「軍務拒否の手紙」の賛同者が処罰されるのは初めて。
収監命令を受けたのは、占領地で前線任務に招集された31歳の軍曹と27歳の曹長。軍の決定後、「軍務拒否の手紙」メンバーはテルアビブで抗議の記者会見を開き、「収監命令を出しても我々の行動を止めることはできない」との声明を出した。
軍は「軍務拒否の手紙」メンバーの扱いにつて、招集された際に現場指揮官の対応にゆだねると決めていた。賛同者は26日で286人に増えており、軍が招集時に次々と収監する強硬策に出れば、大きな問題になることは必至だ。
占領地での軍務拒否を呼びかけている市民団体「エシュグブル」によると、00年秋にパレスチナとの衝突が始まって以来、今年1月までに占領地で個別に軍務を拒否をした士官、兵士は約400人で、うち実際に収監されたのは二十数人。軍務拒否の問題が表面化するのを恐れて、軍は拒否者の収監を控える傾向にあったという。(20:48)