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不具合放置のCOCOAに厚労省が4億円! 受注したのはイベントのサクラ動員で問題になったパーソル 再委託で1億円以上を中抜きか
https://lite-ra.com/2021/02/post-5788.html
2021.02.09 不祥事・トラブル > 不具合放置のCOCOAに政府が4億円支出 受注したパーソルに中抜き疑惑も リテラ
田村厚労相も緊急会見を行ったが…(厚労省HPより)
先週から森喜朗・東京五輪組織委会長の「性差別発言」や、菅義偉首相の長男による総務省高級官僚への「違法接待」疑惑など、大きな問題が次々に浮上している。しかし、それらの陰にすっかり隠れてしまっているものの、到底見過ごせないのが、新型コロナ陽性者との接触を知らせるスマートフォン用アプリ「COCOA」(ココア)の不具合が4カ月以上も放置されていた問題だ。
COCOAは政府が昨年6月19日から配信を開始し、前日におこなわれた総理会見でも安倍晋三・前首相が「安心して使えるアプリ」「速やかな検査につながるシステム」「どうかダウンロードしていただきたい」とPR。「GoToトラベル」でも旅行者に対して利用することが求められていた。そうした結果、これまでに約2500万件がダウンロードされている。
ところが、このダウンロードされた約2500万件のうち、アンドロイド端末である約770万件で、昨年9月末から陽性者と接触した可能性があっても通知が届かない状態だったと、3日の緊急会見で田村憲久厚労相が発表したのだ。
しかも、この不具合は昨年9月末におこなったアプリ更新の際に起こっていたというのに〈今年に入るまで実際の端末を使って動作確認をしなかった〉ことから発見が遅れたというのだ(毎日新聞4日付)。COCOAをめぐってはこれまでも不具合が発覚し、ネット上でも「家族が陽性となったのに通知が来ない」などといった報告が相次いでいた。にもかかわらず、基本のキである動作確認さえもおこなっていなかったとは、杜撰にも程があるだろう。
この事態を受け、2月5日の衆院予算委員会では菅首相も「こうしたさまざまな機能は支障をきたすことはありうること」などと言い訳しながらも「4カ月間も放置されてきたことは、お粗末なこと」「大変申し訳なく思っている」と答弁。だが、「徹底的に調査して対応するのが私の役割」として、田村厚労相などの処分に応じようとはしなかった。
しかし問題は、この使い物にならず、「クソアプリ」とさえ呼ばれているCOCOAに費やされてきた予算だ。
8日の衆院予算委員会では、立憲民主党の川内博史衆院議員が COCOAの契約金額や入札予定額、落札率、随意契約だったのか一般競争入札だったのかなど詳細について質問したのだが、田村厚労相は開発事業者がパーソルプロセス&テクノロジーであること、同社とは緊急随意契約だったこと、そして同社が新型コロナ感染者の情報把握・管理支援をおこなうシステム「HER-SYS」の開発・保守運用をおこなっていたことから、COCOAにかんしては追加契約を結んだのだとし、こうつづけた。
「その後の変更契約分を含め、これにかかる経費は約3億9000万円であると同社より報告を受けている」
契約金額などを明らかにしなかったことも問題だが、肝心なときに不具合を出していたCOCOAにかかった経費は、なんと約4億円にものぼるというのである。
■パーソルは受注額の約半分の金額で他社に再委託 持続化給付金事業での電通と同じ構図か
そもそも、COCOAのソースコードはオープンソースで公開されているもの。COCOAのベースは有志で集まったエンジニア集団「COVID-19 Radar Japan」が開発したもので、開発に携わった日本マイクロソフトの廣瀬一海氏が「私たちはお金を1円ももらわずに、ボランティアで開発しました。たまには、そういう人たちがいるんだと信用してくれたらいいなと思います」(ダイヤモンド・オンライン2020年6月20日付)と語っているとおり、無償で提供されたもの。そして、ソースコード以外のプログラム作成や納品物のチェックなどをパーソルプロセス&テクノロジーが担っているのだ(ITmediaNEWS2020年6月23日付)。
だが、そのパーソルに対し、ネット上では「中抜きがひどい」と話題になっている。というのも、昨年9月に厚労省から情報開示を受けたネットユーザーが昨年9月に公開していたる文書によると、パーソルとの契約金額は昨年5月27日時点では2億9448万9147円。一方、パーソルが同日付で厚労省側に提出している「再委託に係る変更承認申請書」によると、パーソルはFIXERと日本マイクロソフト、エムティーアイなど5社に再委託。再委託の契約金額は合計で1億6274万8500円となっている。つまり、パーソルの取り分は1億3174万647円となる。このことから、「持続化給付金」事業をめぐる電通の中抜き問題と同じことが起こっているのではないかという指摘が出ているのだ。
4億円という金額が妥当なのか、そして再委託によって中抜きされているのではないかという疑惑……。厚労省は随意契約となった経緯や具体的な業務内容と金の流れ、不具合が発見されずにいたった原因について説明・検証をすみやかにおこなう責任があるが、問題はこれだけではない。
というのも、じつはパーソルグループをめぐっては、昨年、厚労省から委託されたイベント事業で「サクラ」を動員していたことも判明しているからだ。
そのイベント事業とは、安倍政権下で首都圏の若者を対象に開催していた地方創生関連イベントのことで、厚労省はパーソルグループの「パーソルテンプスタッフ」に2014年度から6年連続で事業を委託。しかし、このイベントの集客に関与した関係者が「現金を支払う条件で参加者を募り、派遣した」と東京新聞の取材で証言(2020年8月11日付)をおこなったのだ。
■イベントのサクラ動員で問題になったグループ企業にCOCOA保守運用を任せる厚労省の異常
東京新聞によれば、厚労省から事業を受託したパーソルテンプスタッフは集客を地方創生関連企業に外注し、さらに地方創生関連企業が下請け企業に外注し、そこで現金支給を条件にした学生らが動員されていたと見られているが、下請け企業の関係者は「国の仕事に関与していたとは思ってもいなかった。発注元から来た仕事をさばいた」と述べている。パーソル社の広報担当者は「現金を配るよう指示した事実はない」と説明しているが、少なくとも杜撰な運営・管理がおこなわれていたと言わざるを得ないだろう。
このときも〈事業総額は約20億円に上る〉ものだったというが、このような問題が起こった事業の委託先であるグループ会社に厚労省はまたも巨額の予算をつけ、保守運用を任せ、「通知がこない」などの声があがっていたのに放置してきたのだ。その責任は重く、「処分なし」で済まされるようなものではない。
そもそも、やはりパーソルと契約されている「HER-SYS」自体、問題だらけだ。厚労省の2020年度第二次補正予算では「HER-SYSの機能拡充等」に4.7億円、先日決定した第三次補正予算でも「HER-SYS等の運用・所要の改修等」に23億円も計上しているが、いまだに本格稼働が進んでいない。実際、感染拡大した北海道では感染者の入力作業まで手が回らず、昨年11月に確認された感染者5600人余りのうち約3割が12月10日になっても入力されず、〈保健所が医療機関からファックスで届け出を受ける従来の方法で感染状況を把握〉していたという(NHKニュース2020年12月13日)。
政府はワクチン接種でマイナンバーを使った接種記録を管理するシステムをつくる方針を打ち出しているが、この体たらくでほんとうに大丈夫なのか。しかもそこにどれだけの予算が投入されるのか。また失敗が繰り返され、税金の無駄遣いや杜撰な実態が明らかになる展開が待っているのではないかと危惧するほかないだろう。
(田部祥太)
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