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都は無自覚感染8万人超の恐れ 小池知事“密”つくるも平然
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/284902
2021/02/06 日刊ゲンダイ
密です! 千代田区長選最終日のJR飯田橋駅前(C)日刊ゲンダイ
「(五輪開催に向け)大きな事態に直面している」――。“天敵”の女性蔑視発言を受けて、意気軒高に見えるのが東京都の小池知事だ。5日は定例会見で、森喜朗五輪組織委会長から「本当に申し訳ない。心底撤回する」と電話があったことを紹介。ここぞとばかりにマウントを取っているが、足元に目を向けた方がいい。
厚労省は5日、過去に新型コロナウイルスに感染したかどうかを調べる「抗体検査」の結果を発表した。対象は東京、大阪、愛知、福岡、宮城の5都府県の計約1万5000人。昨年12月14〜25日に希望者から無作為に抽出し、実施した。都では3399人のうち、抗体が確認されたのは31人。保有率は0.91%だった。
気がかりなのは実際の陽性数との差だ。抗体がつくられる期間を考慮し、検査時期に近い昨年12月7日時点を見ると、都の累計陽性者数は4万3992人。人口比は約0.32%で、抗体保有率の方が0.6ポイントほど高い。
「検査対象に偏りがあり、完全に実態を捉えた調査とは言えませんが、抗体保有率と実際の陽性率の開きの分だけ、感染していても無症状などで気づかない人が一定数いると考えられます」(厚労省結核感染症課)
都内の陽性率と抗体保有率の差を単純計算で人口に当てはめると、約8万3000人に上る。これだけの感染者が無自覚のまま出歩いている恐れがあるのだ。なのに、小池都政は感染経路や濃厚接触者を調べる「積極的疫学調査」を高齢者施設などに絞り、縮小。市中感染は野放しだ。
明らかな虚偽説明
しかも、小池知事は緊急事態宣言下で都民に外出自粛を呼びかけながら、先週末は千代田区長選で“愛弟子”の樋口高顕氏の応援にフル回転。選挙戦最終日(1月30日)には夜7時半からJR飯田橋駅前で最後の街頭演説に立った。
5日の会見で、この判断を聞かれた小池知事は「お集まりいただいた方には『密』にならないように徹底してお願いをした」と説明したが、大嘘だ。当日は演説開始30分前から小池知事の到着を待つ人々が集まり、密集・密接状態だった(写真)。
「樋口氏は当日『密を避けるため事前の告知は控えた』とツイートしましたが、人の集まり方を見ると一部の支持者に事前告知したのは確実。私も情報提供を受け、演説に駆けつけたのです」(現地を取材したジャーナリストの横田一氏)
自身の演説で「密」をつくり出しても、シラを切る。森会長は当然、平気で嘘つく小池知事も厄介者だ。
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