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森喜朗会長“居直り”謝罪に「日本人の恥」の声 上野千鶴子氏は「笑った人も共犯者」とばっさり
https://dot.asahi.com/dot/2021020400085.html
2021.2.5 07:00 鎌田倫子 AERAdot.
釈明会見を開いた東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜会長(c)朝日新聞社(代表撮影)
ソウル五輪柔道女子銅メダリストの山口香さん(C)朝日新聞社
東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の言動が国内外の注目を集めている。昨日3日に日本オリンピック委員会(JOC)の臨時評議会という公の会議で女性蔑視ともとれる発言をしたこと。そして、4日、その発言を撤回したときの態度だ。「深く反省をしている」「撤回したい」と口では言ったものの、記者対応の様子では本心から言っているようには見えなかった。
* * *
「面白おかしくしたいんだろっ」
記者に詰め寄られると、森会長はこう言い放った。4日に行われた、森会長が自身の発言について釈明する会見での一幕。森会長はその場で、前日の発言について謝罪と撤回をしたほか、会長職は辞任しないことも明言した。
この日は冒頭のやりとりだけでなく、森会長は不機嫌そうに「さあ……あなたはどう思いますか?」と記者に逆質問をしてはぐらかしたり、「だから撤回させていただきますと言ってるんです」と他人事のように言ったり、「居直り」ともとれる態度だった。その様子はリアルタイムでテレビ放送、ネットニュースでも配信され、瞬く間に拡散された。
「こんなのが世界に流れるなんて恥ずかしい」
「謝罪をする態度ではありませんでした」
「誠意を感じられない」
「こんな人が組織のトップでいいのか」
ネット上には森会長の言動にあきれ、憤る声があふれた。
そもそもの発端は、前日のJOCの臨時評議会での森会長の発言だった。会議はオンラインで記者にも公開されていた。朝日新聞デジタルによると、森会長は「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかります」と発言。女性理事を増やすJOCの方針に対する私見として述べたという。問題となった森会長の主なの発言は次のとおり。
「女性っていうのは競争意識が強い。誰か1人が手をあげていうと、自分もいわなきゃいけないと思うんでしょうね。それでみんな発言されるんです」
「女性の理事を増やしていく場合は、発言時間をある程度、規制をしないとなかなか終わらないので困ると言っておられた。だれが言ったとは言わないが」
オンライン会議だったが、その場にいたJOC理事らからは笑い声も上がったという。
すぐさま森会長の発言は「女性蔑視か」と報じられ、世間からも批判の声が相次いだ。もちろん、JOC関係者全員がこれを見過ごしていたわけではない。
森会長の釈明会見に先立ち、JOC理事でソウル五輪柔道女子銅メダリストの山口香さん(筑波大教授)はマスコミ各社の取材に4日、応じた。山口さんは「森さんは立場上、オリンピック・パラリンピックを招致したホストとしての責任感を持っている」と開催への熱意は認めつつ、「一方で、(多様性や男女平等という)五輪の理念や精神にも同じ責任を担っている」と指摘。森会長の発言については残念に感じているという。
「(一般論として)欧米に比べてジェンダーバイアスが日本には強く残っている。(そういう状況で)立場のある人がこうした発言をすると、個人の意見を超えて、世界からはその国の人の意見、つまり日本人がそう思っていると誤解をして受け止められてしまいます」
世界経済フォーラムが公表したジェンダーギャップ指数で、日本は153か国中121位。社会においても、現場では女性の活躍しているものの、組織の意思決定の場になると女性が少ないという認識だ。企業活動に限ったことではなく、スポーツの世界も例外ではない。女性アスリートの数は多く、活躍する環境が整っているが、役職がつく重要なポジションとなるとまだまだ世界標準とはいえない。JOCは女性の理事の割合を40%以上を目標とすることを掲げている。
山口さんによると「せっかく女性をスポーツ団体の理事にしたが発言が少ない」という苦言ももらったこともあり、役員に選出された女性には活発な議論を推奨してきたという。そんな中での、森会長の発言。されに、それに同調するような笑いがあったことは、女性が発言を躊躇することにつながるのではないか。そのことを山口さんにたずねると、次のように答えた。
「女性に限らず、日本は会議の場では、忖度(が働く)というか、心の中では『どうかな』と感じていても、意思を明確にする勇気がないというか、むずかしいのが現状です。その現状下で、会議に女性の割合が少ないのはどういうことか、考えてみてほしい。(忖度が働く)空気感があるから、女性がなかなか発言できないという背景もあると思います」
ジェンダー研究の第一人者、社会学者の上野千鶴子さんは今回の発言について、どのように感じたのだろうか。
「森会長の発言は、女性の意見表明を抑圧する効果があります。余計なことを言わずに黙ってろと同じ」(上野さん)
上野さんによると、意思決定の場で女性の数が多くなると、森会長のいうように「会議は時間がかかる」のは事実だという。それは「出来レース」にせず、議論を活発にしているという証。例えば地方議会で女性議員が増えると議論は活性化する傾向があり、そもそも嘆かわしい事態ではなく「ポジティブなこと」(上野さん)なのだという。
「上位者の意向を忖度するだけなら、意思決定に関わる場に女がいくらいてもただの『壁の花』。女性が入って、会議が活性化するのはいいことでしょう」(同)
つまり、そもそもの森会長の認識が誤っているのだ。それに「女性は競争心が強い」は「偏見に満ちたミソジニー発言」(同)だとも。
また、森会長の発言に対して会議の出席者から笑いが上がったことに対しては、「性差別を再生産している」と上野さんは指摘する。
「差別発言に対し、沈黙したら見逃したということ。笑ったら同調したということ。つまり、性差別を再生産する共犯者になります」(上野さん)
とはいえ、国内外から批判されるような事態に対して、なかなか関係者が声を上げにくいのはなぜか。JOC理事の山口さんは取材に応じて見解を述べたものの、著名な元アスリートに取材をお願いすると「立場があるのでコメントは控えたい」という人もいた。
「オリンピックには利権が絡んでいますから、スポーツ界のひとは本音を発言したくても難しいでしょう」(上野さん)
ちなみに山口さんは、2013年に社会に明るみになった柔道女子選手に対する暴行・パワハラ問題で告発した選手を支援してきた。
今回の問題で、さらに逆風にさらされている東京五輪・パラリンピック。いったいどんな形で決着するのか。世界が注目している。(AERAdot.編集部/鎌田倫子)
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