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「お前も自民やろ」批判で北九州市議選大敗 党内にショック 公認候補22人中6人落選
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20210201/k00/00m/010/245000c
毎日新聞 2021年2月1日 21時20分(最終更新 2月1日 22時18分)
落選が濃厚となり支持者に頭を下げる自民現職の木村年伸氏=北九州市小倉北区片野3で2021年2月1日午前0時、成松秋穂撮影
1月31日に投開票された北九州市議選(定数57)で、自民の公認候補22人のうち6人が落選した。新型コロナウイルスへの対応を巡る政権批判などが逆風となって、地方選にも影響した形だ。次期衆院選の前哨戦と位置づけた選挙が大敗に終わり、自民県連にショックが広がった。
市議選には7選挙区に81人が立候補した。党派別の当選者数は、自民16(選挙前議席22)▽立憲民主7(同5)▽公明13(同13)▽共産8(同8)▽維新3(同0)▽無所属10(同7)――。立憲と公明は候補者全員が当選し、維新が議席を奪還した。投票率は40.29%だった。
「自民批判をたくさん受けた」。5選を目指し落選した自民現職の奥村祥子氏(63)は厳しい表情で選挙戦を振り返る。選挙期間中には、党所属の松本純衆院議員(1日に離党)が、緊急事態宣言下の深夜に東京・銀座のクラブを訪問していた問題などが発覚。自身も「コロナ禍できつい思いをしている人たちのことを考えていない」と感じながら、街頭で有権者の「お前も自民やろ」という批判を受け止めた。
八幡西区の無職、時川秀希さん(71)は「40%余りの低投票率なら、自民には有利に働くはずで、6人も落選したのには驚いた。私の周りでは『コロナさえなければ』と思っている人は多く、日々の不満が候補選びにも影響したと思う」と語った。
感染防止のため、大人数に参加を呼びかける集会などが開けなかったことも影響した。公認候補22人全員を現職で固めたのは、制約がある選挙戦を組織の力で乗り切る思惑もあったとみられるが、当選した陣営からも「出陣式を開かなかったことで後援会の運動が活発化しなかった。従来型の選挙を見直さなければいけない」との声が出た。
落選した中には、自民福岡県連副会長らベテランも含まれ、自民県連の原口剣生会長は「残念だし、がっかりしている。(政権批判に対し)集会や演説会で、個々の候補者の考えや思いを届けられなかった」と悔やみ、次期衆院選について「応援態勢をどう構築するかこれからの課題だ」と述べるにとどめた。【浅野翔太郎、奥田伸一、佐藤緑平、吉住遊】
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