http://www.asyura2.com/20/senkyo278/msg/729.html
Tweet |
世論に反し五輪開催に固執する菅首相の発言は「寝言の類」 日本外交と政治の正体
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/284488
2021/01/29 日刊ゲンダイ
8割の日本の世論が反発、世界中でコロナ感染は収束しておらず、「コロナに打ち勝った証し」って…(菅首相)/(C)共同通信社
日本国民の多くは東京五輪の延期、または中止を望んでいる。
NHKの世論調査によると、「開催すべき」が16%だったのに対し、「中止」は38%で、「延期」は39%だった。
約8割の世論が五輪開催に反発しているにもかかわらず、菅首相は施政方針演説で「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証し」などとして東京五輪開催に強い意欲を見せていた。
米国のバイデン大統領は新型コロナ対応を最優先政策と位置づけ、「今は戦時下」とまで言っていた。そして、ワクチンを全国民に接種し、収束を秋以降とする努力目標を表明している。
今夏の東京五輪の開催時、米国のコロナ感染は収束しておらず、欧州も収束していないだろう。それなのに「打ち勝った証し」と五輪開催に固執しているのは「寝言の類い」としか言いようがない。
東京五輪を開催するためにはさまざまな案が飛び交っている。一つには「無観客で実施」との案だ。しかし、選手に感染者が出たらどうするのだろうか。2月8日から始まるテニスの全豪オープンに出場するため、開催地メルボルンに向かった選手らの搭乗機2機で新型コロナの感染者が見つかり、同乗していた選手計47人が隔離措置となった。
隔離措置となった選手は14日間が経過して医師の許可を得るまでホテルの部屋から出ることができず、練習も禁止された。東京五輪でもこうした最悪の事態が起きる可能性は十分にある。
開催を主張する声の中に「選手が出場に向けて準備しているから」という理由がある。その心情は十分、理解できるものの、コロナ禍で世界の多くの人々が生命の危険にさらされ、失業などで生活の基盤も揺らいでいるのだ。五輪選手だけは特別という論は通らないだろう。
陸上女子1万メートルに内定している新谷仁美選手が「アスリートとしては開催に賛成だけど、一国民としては反対。命は正直、五輪よりも大事」と話していた。
私も五輪選手が全力で競技する姿を見たい。しかし、世界中が命を守るため必死に闘っている中、さらなる感染拡大につながりかねない東京五輪はやはり開催するべきでない。
孫崎享 外交評論家
1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK278掲示板 次へ 前へ
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK278掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。