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徹底した補償も盛り込まれていない間抜けな補正予算案 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/284117
2021/01/21 日刊ゲンダイ
第3次補正予算案の内、コロナ禍対策はわずか23%弱(C)日刊ゲンダイ
ようやく通常国会が開幕し、その最初の大テーマは過去最大と言われる19兆1761億円の第3次補正予算案の審議である。野党の某幹部が言う。
「知ってます? このうちコロナ禍対策は4兆3581億円、わずか23%弱しか盛り込まれていないんですよ」と。
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えっ、私は、こういう時だから、当然全額がコロナ対策だと思い込んでいた。じゃあ、一体何のための補正なのか。
「11兆6766億円の約61%は、年明けにも第3波が収まってポストコロナの経済活性化に取り組み始めることを想定したカーボンニュートラル基金創設(2兆円)、Go To トラベル(1兆311億円)、Go To イート(515億円)など。もう1項目は防災・国土強靱化で3兆1414億円の16%強で、中心は公共事業です」と野党議員はスラスラと数字を挙げる。
いや、だって、いま緊急事態宣言再発令の中で、飲食店は「時短と言われてももう無理。残念ながら休業、いや廃業しかない」と絶望的な悲鳴をあげている。無条件の補償を思い切り拡大して救済するしか経済破滅を防ぐ道はないはずだろう。医療と介護の現場の崩壊状態は周知の通りで、少しでも余る金があるならそこに注ぐべきではないのか。どうしてカーボンニュートラルとかいった緊張感のない話が今ここで出てくるのか、理解できない。
野党議員は「そこですよ」と気負い込む。
「この補正予算案は、“勝負の3週間”が終わる昨年12月16日の前日に閣議決定された。その時点では菅義偉首相は、事態をまったく甘く見ていて、年末年始にかけて感染拡大は減少に向かうと、根拠なしに思い込み、専門家のGo To トラベル停止の進言も無視した。当然、飲食店などへの徹底した時短・休業補償も盛り込まれていない。こういうほとんど内容的に間抜けと言っていい補正である上に、年内に補正予算の審議をしようという野党の提言も退けて、閣議決定から1カ月以上も棚ざらしにした。その間にGo To トラベル停止、緊急事態宣言再発令という致命的な後手後手に追い込まれたので、ますます予算案と世の中の現実がかけ離れてしまった」と彼は言う。
補正予算の審議を通じてどれだけ組み替えができるかに注目したい。
高野孟 ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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