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自民党は菅首相“切り”に動く…果たしてその契機は何なのか 日本外交と政治の正体
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/284170
2021/01/22 日刊ゲンダイ
あまりにも急激すぎる支持率の下降…(菅首相=中央、右端が杉田官房副長官)/(C)JMPA
菅内閣の支持率が急落している。衆議院議員の任期満了は10月21日。それまでに衆議院選挙を行わねばならない。果たして自民党は菅首相で選挙を戦えるのだろうか。
私が自民党員であれば、その選択はしない。支持率の下降があまりにも急激すぎる。1月の各報道機関の世論調査が発表されたが、ほぼすべての調査で不支持が支持を上回っている上、下落幅が大きい(10ポイント近い下落が相当ある)。安倍前首相の支持率は徐々に下落していったが、菅首相の支持率は、安倍前首相の退陣時に近い状況だ。
問題は菅首相の支持率が今後、一段と下がるとみられることだ。国民にとって最大の課題は新型コロナウイルスへの対応である。コロナの現状は、感染率(一般的に5%が上下の境とみられ、現在は13%程度)も、新規陽性者における接触歴等不明者割合(6割程度)などの数値をみても当面収束は難しい。
コロナ感染の厳しい状況が続けば経済は低迷し、人々の生活は厳しさが増す。環境に好転は見られない。こうした中で、内閣の不支持が支持率よりも大きい状況が継続すれば、当然、今年のどこかで行われる衆議院選挙への悪影響が出る。
自民党の下村政調会長は、4月25日投開票予定の衆院北海道2区補選と参院長野選挙区補選で、自民党候補が2敗した場合について触れ、「菅政権にとって大ダメージになる。その後は政局になる可能性もある」との認識を示していた。すでに自民党には「ポスト菅」あるいは「菅降ろし」の動きが出ているという。
日本の大手マスコミは、政権が強い時にはひたすら政権に隷従する。その代わり、政権が弱くなると一斉に叩く。安倍政権の強みは、菅官房長官、杉田官房副長官の「警察国家的体制」が反対者を容赦なく抑え込んだことだった。だが菅政権には、こうした悪役を実施する人はいない。加藤官房長官の動きを見ると、菅首相とは必ずしも一体ではない。杉田官房副長官にしても、日本学術会議を巡る動きの中、混乱の責任を杉田氏に押し付ける動きを見せられたため、菅政権を必死に支える気持ちはないであろう。
抑えがない状況で週刊誌は「菅官邸崩壊!」などと書く。政権寄りとみられている読売、日経、産経にも批判的な記事が出始めている。自民党は何を契機に菅首相“切り”に動くのか。菅首相を看板に総選挙を行えば、厳しい選挙結果が待っているのは間違いない。
孫崎享 外交評論家
1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。
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