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蓮舫の菅首相演説事前公開はルール違反じゃない! 政府の情報隠蔽をスルーし「知る権利」に資する情報公開を攻撃するテレビとネット
https://lite-ra.com/2021/01/post-5767.html
2021.01.20 蓮舫の菅首相演説事前公開はルール違反じゃない おかしいのは批判する側だ リテラ
蓮舫Twitterより
18日におこなわれた菅義偉首相による施政方針演説。「あらゆる主体」と言うべきところを「あらゆる全体」、「徹底的」を「限定的」、さらには「出産」を「生産」と読み間違えるなど、またもそのポンコツぶりをあらわにしただけではなく、
だが、問題はその中身のほうだ。菅首相は冒頭から「政権を担って4カ月、直面する困難に立ち向かい、この国を前に進めるために、全力で駆け抜けてまいりました」などと述べたが、菅首相がやってきたことといえば、感染拡大を無視した「GoTo」推進と会食ではないか。
この嘘っぱちの空疎な演説に対しては大きな批判が巻き起こってもおかしくないが、しかしネット上では、なぜか菅首相ではなく、立憲民主党の蓮舫代表代行に批判の矛先が向かっている。
というのも、蓮舫議員は衆院本会議で菅首相が演説をおこなう4時間前の10時すぎに、議員に配布されたという演説原稿の表紙と1ページ目を写真に撮ってTwitterにアップ。こう疑義を呈していた。
〈菅総理の施政方針演説、原稿です。今日午後、衆参両院で菅総理が原稿を読み上げられますが、どれだけの思いを込めた話し方をされるのか。一貫して求めてきたものが『国民の皆さんの「安心」と「希望」』という言葉から始まる原稿ですが、果たして届いているでしょうか。届くでしょうか〉
しかし、この投稿に対し、「公開していいのか」「ルール違反なのでは」といった批判が続出。蓮舫議員はその後、内閣総務官室に確認、取り扱いに関するしばりは特段なく、便宜上配布するとのこと」と説明しつつも投稿を削除し、立憲民主党側は参院議院運営委員会理事会で不適切だったと陳謝したという。
だが、それでも批判は収まらず、ネット上にはこんな批判(なかにはヘイトスピーチまでも)が乱れ飛んだ。
〈ある意味機密漏洩やないか〉
〈蓮舫議員のリーク。立憲民主党は単純に育ちが悪い。だから、常識を共有できない〉
〈こいつ、ほんとロクでもない事ばかりやらかしてるな〉
〈コンプライアンス違反やんけ 事前配布中止になっても文句言えんぞ〉
〈本人は謝罪しないんかい。政権批判とパフォーマンスしか能がない〉
〈菅政権なんて潰れても私には何も問題ないが、立憲民主党はダメだ。今日の蓮舫を見ればわかる。社会人としてダメだ〉
〈蓮舫議員の起こした問題で、特定野党に情報が流れる事の危険性を再認識した。政府は、特アに機密情報が漏れていないか確認してほしい。そして、スパイ防止法を実現してほしい〉
〈国内にしかも国会議員に二重国籍のスパイがいるという恐ろしい事に〉
〈議員辞職又は党除名に値するんじゃねーの〉
〈蓮舫が記者会見して謝罪すべき〉
■マスコミにも事前に配られ全文が先に報道されたことも…事前公開を禁じるルールはない
おいおい、「機密漏洩」「情報流出」「除名に値する」って、「ふるさと納税で地方活性化」だの「世界の観光大国を目指す」だの「コロナに打ち勝った証として東京五輪開催」だのと、これまでさんざん繰り返して耳にタコができるレベルでしかなかったあの演説のどこに「機密情報」があったというのか。
しかも、施政方針演説や所信表明演説の原稿は事前に、議員だけではなく内閣記者会加盟社である大手メディアにも配布されており、取り扱いについて何らかの制約が明文化されているわけではない。
実際、これまでも演説開始直後、まだ話してもいない内容をマスコミ各社が報道するということが頻繁に起きている。昨年10月26日に開会した臨時国会での菅首相による所信表明演説では、まだ演説している最中に共同通信の配信記事として東京新聞がウェブサイトで全文を公開したこともあった。このとき、内閣府総務官室は演説原稿の情報解禁について、「テレビとラジオ、インターネットの解禁は基本的には演説の開始時刻と同時」(BuzzFeedNews2020年10月26日付)と説明し、「信頼関係のなかでこれまでも行われているもの」と述べていた。
今回も、加藤勝信官房長官が定例会見で蓮舫のツイートについてコメントしたが、「事前に公開することは想定していない」としか述べなかった。
ようするに、記者クラブという村社会のなかで情報解禁のタイミングが暗黙のルール化しているだけで、やろうと思えば演説前に内容を報じることも可能なものなのだ。これのどこが「機密情報」だというのか。
そもそも国会でおこなわれるあらゆる演説・審議は、国民に広く公開される必要があるものだ。しかも、菅首相は前述したように読み間違いを連発したため意味が通じない場面も多々あったし、安倍晋三前首相は演説のなかで堂々と嘘を垂れ流す常習犯だった。国民が言い間違いを確認したりファクトチェックをおこなうためにも、事前公開する必要があるほどだろう。それを、公開が大前提のものをたかだか4時間前に、ものの数行を公開しただけで、どうしてここまで叩かれる必要があるのか。
しかし、呆れたことに、ネット上だけではなくマスコミまでこの話題に飛びついている。たとえば、19日放送の『バイキングMORE』(フジテレビ)でもこの話題をわざわざ取り上げ、MCの坂上忍は「この意地悪はないわ」「野党も与党批判ばかりではダメなときなのに」と言い、ブラックマヨネーズの小杉竜一は演説原稿を漫才の台本に置き換え「『果たしてこれでウケてくれるんでしょうか』と言っているようなものでしょう?」「意地悪が過ぎた」と批判した。
さらにあ然としたのは、自民党の反応だ。今回の騒動に対し、なんと自民党側は「国会軽視で見過ごすことはできない」「信義に反する」などと言い出しているのである。
■自民党が「国会軽視」「信義に反する」…国会を開かず憲法違反を繰り返してきた政党が何を言っているのか
「国会軽視」「信義に反する」って、一体どの口が言っているのか、という話だ。そもそも、未曾有の新型コロナという感染症に脅かされるなか、昨年6月、政権与党である自民党は国権の最高機関であり唯一の立法機関である国会を閉会させ、感染が再拡大した7月には野党4党が憲法53条に基づく臨時国会召集を要求したものの、自民党はそれを拒絶した。さらに、これからようやくはじまる特措法改正の審議にしても、昨年12月に野党4党が特措法改正案を提出して国会会期延長を求めたが、それを蹴ったのは自民党などの与党と日本維新の会だ。「信義」どころか憲法に反し、「国会軽視」を繰り返してきたのは、自民党ではないか。
いや、その問題を指摘しないで蓮舫議員を攻撃しているネット民やワイドショーも同罪だ。「桜を見る会」問題で少なくとも118回も国会で虚偽答弁をおこなった安倍晋三前首相は、国会への提出を求められている前夜祭に絡んだ明細書や領収書をいまだに拒否。「除名に値する」というのなら、それは安倍前首相にほかならないが、それだけではなく、「桜を見る会」の招待者名簿も、新型コロナの政府専門家会議や連絡会議の議事録も出さず、さらに森友問題では公文書の改ざんまで働いたように、自民党の政権下では国民に公開されるべき文書が隠蔽・破棄されるという事態が何度も起こってきた。
逆に、蓮舫議員がおこなった演説原稿の公開は国民の知る権利という観点からはむしろ資するものであり、なんなら全文公開してもよかったくらいだ。だが、いま蓮舫議員を叩いているネット民やワイドショーは、国民の知る権利の妨害と国会軽視という重大な問題を繰り返している政権与党を批判もせず、「ルール違反」「野党は与党批判ばかり」だのと喚いているのである。
明文化されたルールもないのに「不適切だった」などと陳謝した立憲もどうかしているが、政権の国会軽視や不祥事を徹底批判もせず、「野党は与党の批判ばかり」と言いたいだけでこの程度の話題を「大問題」であるかのように非難するネット民やワイドショーのレベルの低さ……。うんざりするほかないだろう。
(編集部)
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