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※2021年1月4日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※2021年1月4日 日刊ゲンダイ2面
【のけぞるような年頭所感】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) January 5, 2021
「バカな大将 敵より怖い」と国民悲鳴
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/3fjo81Jref
※文字お越し
菅首相が元日に発表した年頭所感には、多くの国民がのけぞり、落胆したのではないか。
最も望まれる新型コロナウイルスの感染拡大については、「食い止めるべく、政府として全力を尽くしてまいります」としているものの具体策はない。一方で、「ポストコロナの新しい社会」に前のめり。「イノベーション」「大胆な投資」などと言及し、経済成長への意気込みばかりが強調されている。シメは東京五輪だ。「今年の夏、開催する」と明言し、「安全・安心な大会を実現すべく、しっかりと準備を進めてまいります」と改めての決意表明なのである。
感染拡大の真っただ中にあっても、経済優先の変わらぬ姿勢。国民に語り掛けるようなメッセージ性もない。1都3県の知事がこぞって「緊急事態宣言」を要請する中で、いまだ五輪に固執する神経は、果たして、マトモなのか。
正月早々、知事たちが政府に押しかけるとは異例中の異例だ。東京都の小池知事、埼玉県の大野知事、神奈川県の黒岩知事、千葉県の森田知事の4人が2日、内閣府でコロナ担当の西村経済再生相と面会、会談は3時間に及んだ。
知事らの危機感は昨年の大晦日の爆発的な感染者急増にあった。東京は1337人で、ついに1000人を大幅に超え、埼玉、神奈川、千葉も過去最多を更新。全国でも4520人と過去最多だ。知事らが緊急事態宣言を要請したのは、「直ちに徹底した人の流れの抑制を図る必要がある」との判断だった。
「もう政府には頼れない」
昨年12月25日の会見で菅が「静かな年末年始」を呼び掛け、小池が同30日の臨時記者会見で感染対策の徹底を呼び掛けたものの、街が昨春の緊急事態宣言時のような静けさに戻ることはなく、人出もあまり減らない。重症者も激増し、救急車がたらい回しになるほど事実上の医療崩壊に陥っている。もはや「最後のカード」を切らざるを得ない事態まで状況が悪化しているのは間違いない。
実際、菅政権は宣言を発令する方向で調整に入った。4日午前の年頭会見で表明する。
ただ、政府内部からは「宣言発令はメッセージでしかない」「時短要請にお店に従ってもらえていない」という声が聞こえる。ロクなメッセージも出せないくせに、よく言うよだが、まずは「時短」に従ってもらえていないことが問題だとして、西村は「飲食店の営業時間を午後8時まで」にさらなる短縮を要請するよう知事らに求めた。
政府は緊急事態宣言を出したとしても、その効果を疑問視しており、18日召集予定の通常国会で特別措置法を改正する考え。国民が政府の言うことを聞かないから強権で押さえつけるしかない、ということなのだろう。
経済評論家の斎藤満氏が言う。
「感染を避けるなら自宅にこもるしかない。こんな寂しい年末年始は経験したことがありません。小池都知事は『一人一人の行動が来年を決める』と訴えましたが、ゴールデンウイークもお盆も秋の連休も我慢を強いられ、お正月ぐらいはと思っていたのに、それもかなわなかった。良くなる保証なんてあるんですか。菅首相も西村大臣も口先だけ。会見は“やっているふり”で、何の対策も講じていないに等しい。国民がそう受け取っているから『もう政府には頼れない』と諦めているのですよ。国民の政府への不信感は頂点に達していると思います」
「感染拡大が一段落しないと経済は回復しない」がエビデンス |
新型コロナウイルスが日本に上陸してまもなく1年になる。だが、安倍―菅と続く政権は何も学んでいない。
昨春の第1波では、インバウンド客と東京五輪開催を重視するあまり水際対策が遅れ、海外からのウイルス流入が感染拡大につながった。4月の緊急事態宣言発令の際は、休業要請の対象をめぐって国と地方が大モメ。対象を広げると経済への影響が大きいうえ、休業に対する給付金が膨らむ。カネを出し渋って、知事たちと責任を押し付け合った。
そして第3波。「Go To キャンペーン」への菅の尋常ならざる固執が、今の拡大を招いたと言っていい。世論の8割近くがいったん中止を求め、内閣支持率が急落するまで、動こうとしなかった。「Go To トラベルが感染拡大の主要な要因であるとのエビデンスはない」と言っていた専門家らが、感染者急増におののき、態度を一変させても、菅は頑として「Go To」にこだわった。そこには観光利権のにおいまでプンプンしたものだ。
「経済優先」で2度も追い詰められたのに、まだ自らの無能を恥じない首相。ノーテンキな年頭所感には恐怖さえ覚える。
「経済さえ回っていれば、国民は満足してついてくる。菅首相には、いまだ昔の政治家のような思い込みがあるようです。しかし、経済だって命あってのもの。つい最近も53歳の若さで亡くなった国会議員がいたじゃないですか。命を軽視されては困る。感染を抑え込めないことが経済の自由を奪っているのです。まだそんなことも分からないのでしょうか。誰か首相に助言する人はいないのでしょうか」(斎藤満氏=前出)
こんなつらい正月に誰がした
年末の日経新聞のインタビュー(12月28日付)でユニクロを運営するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長もこう話していた。
<中国と東南アジアが消費をけん引するだろうが、国によって新型コロナの感染は様々だ。例えばアジアでも感染状況が厳しいマレーシアやインドネシア、フィリピンの消費は低迷しているが、新型コロナを収束させた台湾やベトナムは好調だ。感染拡大が一段落しないと本格回復は難しい>
これが、1年近いコロナとの格闘で世界が実証した「エビデンス」なのである。
感染拡大が一段落しない限り、経済が本格的に回ることはない。それなのに、陽性者が増えると入院や宿泊療養施設が足りなくなると脅してPCR検査を増やさず、結局、家庭内感染や市中感染を招いて医療崩壊を引き起こした。菅の言う「感染拡大を食い止めることに全力」なんて舌先三寸。日本中が寂しい正月を過ごさなければならなくなったのは、間違いなく政府の不作為であり、人災である。
やるべきことをやらず、ただただ経済と五輪の旗振り。科学に基づいた論理的なメッセージも心を揺さぶるような説得力のあるメッセージも出せない。だから強権頼みで特措法改正では、何の解決にもならず玉砕への道へまっしぐらだ。
「バカな大将、敵より怖い」――。バブルに乗っかった融資を断固としてやらせなかった北洋銀行の武井正直会長が口にしていたセリフで、評論家の佐高信氏が自著でも紹介、好んで使っているフレーズだ。まさに安倍、そして菅にあてはまる。
あらためて佐高信氏に話を聞くと、さらにこう言った。
「安倍前首相から菅首相への政権継承を、私は『ヤクザから半グレへのバトンタッチ』と言っています。ヤクザは周囲のカタギには迷惑をかけませんが、半グレにはカタギに迷惑をかけないという仁義もない。そのうえ、ただのバカじゃなくて『利権バカ』『陰険バカ』だからたちが悪い。笑い話にもならない状況で、正月から憂鬱で仕方ありません」
誰もが健康や幸福を願う正月を、つらく鬱屈したものに変えてしまった暗愚の首相。この国をマトモに向かわせる一番の解決策は、一日でも早く菅ではないリーダーに舵取りしてもらうことではないか。
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