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コロナ収束のカギを握るワクチンの行方と“第4波”への覚悟 2021年「激震の予兆」の吉凶
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/283350
2021/01/02 日刊ゲンダイ
ワクチン接種を受けるバイデン次期米大統領(C)ロイター
2020年は世界中が新型コロナウイルスに苦しめられた一年だった。いったい、いつコロナ禍は終わるのか。21年は元の生活に戻れるのだろうか。カギを握るのがワクチンだ。安全で有効なワクチンが完成すれば、ゲームチェンジャーになるのは間違いない。欧米ではすでにワクチンの接種がはじまり、“これでコロナ禍も終わる”と楽観論も広がっている。
しかし、スピード承認されたワクチンは、有効性も安全性も確立されていないのが実態だ。通常、新しいワクチンの開発には10年かかる。なのに、新型コロナのワクチンは、1年未満という驚異的な速さで実用化された。しかも、「RNAワクチン」や「ウイルスベクターワクチン」と呼ばれる、遺伝子情報を使った、まったく新しいタイプのワクチンである。過去、実用化された例がない。それだけに、どんなアクシデントが起こっても不思議ではないのだ。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏はこう言う。
「新型コロナのワクチンには、有効性と安全性に疑問が残ります。確かに短期的な効果はあるようです。でも、長期的な効果は不明です。心配なのが副反応です。数万人程度の試験では、10万人に1人とか100万人に数人起きる重篤な副反応については分からない。接種を広げていくにつれて、予期せぬ副反応が問題になる可能性があります。半年後、1年後に思わぬ問題が起きる恐れもある。とくに高齢者に強く副反応が出るようです」
かつて日本脳炎の予防接種は、重い病気になった事例があったため、新たなワクチンが開発されるまで接種が中断された。新型コロナのワクチンも、強い副反応が明らかになったら、使用停止となってもおかしくない。
新型コロナのワクチンは、初期の「武漢型」をモデルに開発されているため、ウイルスが大きく変異したら、効かなくなる恐れもある。
しかも、たとえ有効性と安全性が確認されても、日本で本格的に接種がスタートするのは、まだまだ先のことだ。接種がはじまるのは早くて21年2月。まず、医療従事者や高齢者が優先的に接種を受ける。一般人への接種がはじまるのは、夏以降だとみられている。コロナ禍は簡単に終わりそうにない。21年春「第4波」に襲われることも覚悟したほうがいい。
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