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一年の計は元旦にあり
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2021年1月 1日 植草一秀の『知られざる真実』
みなさま明けましておめでとうございます。 コロナ騒動のなかで明けた2021年ですが、2021年がみなさまにとりまして佳き1年になりますようお祈り申し上げます。 本ブログ、メルマガをご高覧くださいますことに深く感謝申し上げます。 誠に微力ではありますが、「知られざる真実」の情報を発信してまいる所存です。 引き続きご高配を賜りますよう謹んでお願い申し上げます。 2021年は日本で衆議院議員総選挙が実施される。 衆議院議員総選挙が行われると、他のすべての案件に先だって、内閣総理大臣が、国会議員の中から国会の議決で指名される。 内閣総理大臣は、国務大臣を任命する。 そして、内閣は、その首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣で組織される。 行政権はこの内閣に属する。 主権者が衆議院議員を選出し、その結果として内閣総理大臣が国会の議決で指名され、内閣総理大臣が国務大臣を任命して内閣が組織される。 これが行政権を担う政権になる。 悪夢の安倍内閣の7年半が存続した。 森友、加計、桜疑惑、河井案里、克行夫妻公選法違反事件、など疑惑の総合デパートの様相を強めてきた安倍元首相がコロナ対応を失敗し続けて、窮地に追い込まれた。 その窮状を持病の悪化に置き換えて二度目の内閣放り出しが敢行された。 この間隙を縫って政権奪取を虎視眈々と狙ってきた菅義偉氏が二階俊博氏とタッグを組んで政権奪取に成功した。 しかし、発足した菅内閣のメッキは瞬く間に剥げ落ちた。 政権発足当初は、メディアが菅義偉氏を懸命に持ち上げた。 「令和おじさん」、「秋田の農家出身の苦労人」、「パンケーキを愛する国会議員」のイメージを植え付けた。 創作された内閣支持率が菅内閣の旅立ちを飾った。 しかし、その創られたイメージが剥落するのに時間はかからなかった。 政権発足直後に浮上した問題が日本学術会議会員任命拒否事件。 日本学術会議法は学術会議が推薦した候補者を内閣総理大臣が任命することを定めている。 その任命のあり方が過去の国会で重要問題として審議の対象になった。 この国会審議のなかで、内閣総理大臣による任命は形式的なもので、学術会議が推進した者をそのまま任命することとされた。 この運用も法律の実体上の一部を構成する。 学術会議が推薦した者を内閣総理大臣が任命拒否することは学術会議法違反の行為である。 憲法が保障する「学問の自由」を侵害する憲法違反の行為だった。 菅義偉首相の行動は「法の支配」からの逸脱である。 そして、人事権の濫用。 官僚人事を独裁的に支配する内閣人事局が創設され、政治権力が官僚人事を恣意的に支配する。 この強権人事、高圧的な人事支配を担ってきたのが杉田和博内閣官房副長官である。 菅内閣の第三の特徴は秘密警察的性格。 菅義偉官房長官の秘書官を務めた中村格氏。 警視庁刑事部長の職にある時期には、山口敬之氏の準強姦容疑での逮捕状を握り潰した。 菅氏と中村氏のラインでこの刑事事案握り潰しが実行されたものと推察されている。 杉田官房副長官も警察出身者。 国家安全保障局長の北村滋氏、杉田和博官房副長官、中村格警察庁次長の警察トリオが菅内閣の要に置かれている。 法の支配を逸脱し、独裁的、秘密警察的な菅内閣の支持率が急落したのは順当である。 国民が何よりも強い関心を注ぐコロナ対応では、感染抑止よりも利権支出優先の姿勢が鮮明である。 国民の生活が第一であるべき行政が根本から歪んでいる。 この日本政治を刷新できる唯一にして最大の機会が衆議院議員総選挙である。 2021年の総選挙を通じて日本政治を刷新すること。 これが2021年の元旦の計である。 |
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