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安倍の嘘は「前夜祭」だけじゃない 検察庁法改正から河井事件、赤木さん自殺、東京五輪、首相辞任まで…無責任な虚言の数々を忘れるな
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2021.01.01 2020安倍前首相の嘘とトンデモ発言総まくり(後編) 検察庁法改正から河井夫妻事件、首相辞任まで 安倍の“嘘”振り返り(後編) リテラ
安倍晋三Twitterより
昨日の前編につづいてお届けする、安倍前首相の「嘘とトンデモ発言総まくり」。前編では、おもに「桜を見る会」前夜祭問題での「真っ赤な嘘」答弁や、新型コロナ対応にかんするデタラメや無責任発言を紹介したが、この後編では、「前夜祭」以外にも山積している、いまだに全容解明にいたっていない疑惑、不正、問題にかんするものを中心に、今年2021年もけっして忘れてはならない発言を紹介したい。
バカ全開、嘘まみれ、そして無責任を貫いた“歴代最高のサイテー総理”の発言を、とくとご覧あれ。
「改ざんのターニングポイントとなったのは2月17日の(自分の)発言だったとは手記のなかには(書かれて)ない」
3月19日 参院総務委員会
2020年の出来事として忘れてはならないことのひとつが、森友公文書改ざん問題で自殺に追い込まれた近畿財務局職員・赤木俊夫さんの遺書と手記が公開され、妻・雅子さんが再調査を求めたことだが、この問題でも安倍前首相は信じられない態度を取りつづけた。その最たる例が、この答弁だろう。
しかも、この責任逃れの答弁に対し、3月23日に雅子さんが〈安倍首相は、2017年2月17日の国会の発言で改ざんが始まる原因をつくりました〉と直筆の文書を公開すると、その日の参院予算委員会で再び「総理答弁が改ざんのターニングポイントになったというのは、この赤木さんの、職員の手記に書いてあるのではないということは、あらためて申し上げておきたい」と答弁し、雅子さんの反論を否定。さらに、赤木さんが生前に「内閣が吹っ飛ぶようなことを命じられた」と漏らしていたという雅子さんの証言に対し、「赤木夫人の手記と赤木氏本人の手記と、これは別々のもの」などと答弁、まるで妻の証言が嘘であるかのような言い振りですべて撥ね付け、完全に無視したのである。
赤木さんの遺志を足蹴にした上、遺族である雅子さんの証言にもツバを吐きつける──。しかし、2017年2月17日の「総理も国会議員も辞める」発言が改ざんの発端となったことは、ほかでもない財務省の調査報告書に書かれている、れっきとした事実だ。
赤木さんは改ざんの経緯を記したファイルを残していたとされている。だが、国はいまだにこの「赤木ファイル」の存在を隠蔽し、開示要求に応じようとしていない。まず、今年はこれを開示させ、「前夜祭」問題同様、安倍前首相の責任について国会でしっかりと問われなければならないだろう。
(黒川弘務・元検事長の訓告処分について)「検事総長がですね、検事総長が、事実、事案の内容等、諸般の事情を考慮して処分をおこなった」
5月22日 衆院厚労委員会
2020年末に発表された「#Twitterトレンド大賞」で、1位の「コロナ」に次いで、「100日後に死ぬワニ」や「鬼滅の刃」を抑えて2位に「#検察庁法改正案に抗議します」がランクインしたように、きゃりーぱみゅぱみゅや小泉今日子といった芸能人を含め多くの国民が怒りを露わにしたこの問題。多くの人が声をあげたことで安倍政権では異例の法案見送りにまで追い込まれたが、さらに渦中の黒川弘務・東京高検検事長の“賭けマージャン”問題がスクープされたことにより黒川氏は辞職。しかし、安倍政権はなんと「訓告」という軽い処分を下した。当然、このことにも反発が起きたが、それに対し、安倍前首相がおこなった説明は「検事総長が決めた」というもの。
しかし、やはりというべきか、これも「真っ赤な嘘」だった。実際には法務省側は「懲戒」と判断したのに、安倍官邸がそれを撥ね付けたために「訓告」という処分となったと共同通信が報じたのだ。ようするに、安倍前首相は法務省が懲戒という判断をしていたのに官邸が撥ね付けたことを隠し、訓告処分の主体が検事総長であるのをいいことに「訓告処分をおこなったのは稲田検事総長で、自分は無関係」と国会で答弁したのである。 しかも、黒川氏と安倍前首相をめぐっては、このあと重要な事実も判明。安倍前首相の辞任の引き金となったのだが、それについては最後の項で触れたい。
「(河井夫妻に提供された1億5000万円は)党の機関紙を相当多くの方々に複数回にわたって配布したことが明らかになっている」
6月20日 ABEMA『NewsBAR橋下』にて
2019年7月の参院選をめぐって公選法違反の罪に問われている河井案里・克行議員。この買収における大きな焦点が、原資となった可能性が高い自民党本部から提供された1億5000万円の問題だ。ちなみに、この1億5000万円のうち、1億2000万円は税金が原資の政党交付金である。
しかし、安倍前首相と自民党の二階俊博幹事長は“機関紙・広報紙に配布1億5000万円”と主張。これには様々な専門家やジャーナリスト、当の自民党議員からも「そんなにかかわるわけがない」と批判の声があがったが、それでも安倍前首相は橋下徹氏の番組に出演し、同じ主張を繰り返したのだ。
だが、本サイトでも繰り返し指摘してきたように、そもそもこの選挙では、安倍前首相の地元事務所の筆頭秘書をはじめベテラン秘書が何人も投入され、指南役をしていたことが明らかになっており、買収行為についても安倍事務所の秘書が関与していたのではないかという疑惑も浮上している。ともかく、この選挙買収問題における安倍前首相の“役割”も、今年こそはっきりさせなければならない。
「植村記者と朝日新聞の捏造が事実として確定したという事ですね」
11月20日Facebookでのコメント
2020年、安倍前首相は国会で嘘をつきつづけただけではなく、お得意の「デマ」もSNS上で流した。それがこのコメントだ。
元朝日新聞記者の植村隆氏が「従軍慰安婦」問題に関する記事をめぐり、櫻井よしこ氏らを名誉毀損で訴えていた裁判で、最高裁が植村氏の請求を棄却した翌日11月20日のこと。安倍前首相はこの判決に大はしゃぎで、判決を報じた産経新聞のニュースを自身のTwitterとFacebookでシェアし拡散、さらにFacebookでは〈植村記者と朝日新聞の捏造が事実として確定したという事ですね〉とコメントをつけたのだ。
しかし、本サイトでも報じたように(既報参照)、このコメントは完全なデマ。最高裁は植村氏の請求を棄却したが、植村氏の記事を「捏造」だなどと一言も言っておらず、一審=札幌地裁の判決を支持したにすぎない。そして、札幌地裁もまた、植村氏の記事を「捏造」だと認定しておらず、長い判決文の隅から隅まで読んでも、「原告の記事は捏造であった」「原告は捏造記者である」、あるいは「原告は事実と異なることを知りながら記事を執筆した」などといった記述は一切出てこない。裁判所が植村氏の請求を棄却したのは、櫻井氏の記事について「真実と信じる相当の理由があった」という真実相当性が認めたからにすぎず、櫻井氏の主張の真実性、つまり植村氏の記事が捏造であることが認定されたわけではない。それどころか、一審の判決では櫻井氏側の主張のほうが「真実であると認めることは困難」とされていた。
にもかかわらず、安倍前首相は「請求棄却」という一点のみをもって、「植村記者の捏造が確定」などというまったくのデマを拡散。植村氏への個人攻撃を扇動したのである。
しかも、姑息なことに、デマを拡散した安倍前首相に対して植村氏サイドが抗議し、投稿が「事実無根」「名誉毀損」であるとして記事の削除を求める内容証明を送った途端、このFacebookのコメントをこっそり削除。植村氏サイドには謝罪も説明も一切せずに、だ。
自身の歴史修正主義思想に都合の良いように事実を歪め、SNSでデマを拡散しながら、それがデマだと指摘され都合が悪くなると一転、攻撃相手に何の説明もなく、勝手に削除する。そのやり口は一国の首相経験者とは到底思えないものだ。
「2021年7月23日、東京の空高く、いま再びブルー・インパルスが天翔ける時、世界のどんなところに住まう方も、一度は絶望の淵にくれた人々でさえ、天を、そして青空を、はるかに仰ぐことでしょう。その日、東京にラッパが鳴る。ファンファーレは世界に響き、人の心に凍りついた恐怖を解かし、希望に置き換えてくれることでしょう」
11月17日 「オリンピック・オーダー」授与式
IOCが五輪ムーブメント推進に功績があった人物に贈る「オリンピック・オーダー」の授与式に出席し、バッハ会長から最高章にあたる金章を贈られると、ものの2カ月前に体調不良で辞任したとは思えぬ元気な姿で挨拶に立った安倍前首相が繰り出したのが、この薄ら寒いスピーチ。
この前段でも安倍前首相は「今、人類は疫病との闘いに歯をくいしばり、唇をかみしめて、互いが互いを思いやりながら、夜に日を継いで耐え、勝利の日を待ち望んでいます」だの、「私たち人類は強い。絶望を希望に変える力を持っています。だからこそ五輪は聖なる火をともして、希望のたいまつとし、それを人の手から手へと渡し続けてきた。そうでは、ありませんか」だのと語ったのだが、コロナ禍に政権を放り出した人間が、国民が危険に晒されている真っ只中で、よくもまあこんな浮世離れ(しかも国威発揚風味の)話ができたものだと呆れるほかない。
そして、忘れてはならないのは、安倍前首相が自分の都合で「1年以内の延期」をゴリ推したために追加経費がかさみ、大会予算は1兆6440億円と招致時の予算の2.25倍、ロンドン五輪を抜いて五輪史上最高に達した、ということだ。「五輪開催時の総理」という自身の欲望のために経費を肥大化させ、総理辞任後も「東京五輪組織委の名誉最高顧問」に就任、コロナも忘れて存在感をアピールしつづける。国民生活にとって、害悪以外のなにものでもないだろう。
「新しい薬が効いている。もう大丈夫だ。」
読売新聞9月20日掲載のインタビューより
「病気と治療を抱え、体力が万全でないという苦痛の中、大切な政治判断を誤ること、結果を出せないことがあってはなりません」「(いま受けている投薬治療は)予断は許さない」などと言い、安倍氏が総理辞任の意向を公表したのは8月28日のことだった。しかし、それからわずか18日後、まだ総理在任中だった9月15日におこなわれたこのインタビューでは「もう大丈夫」と自ら太鼓判を押し、さらには「(菅)首相から求められれば、(外交特使など)様々なお手伝いもしたい」とまで言い出したのだ。
本サイトでは、持病の潰瘍性大腸炎再発の兆候があることが判明し悪化していったという6〜7月の首相動静をもとに、その期間に安倍首相がステーキだのフランス料理だのといった会食三昧を繰り広げていたことを指摘、安倍首相が慶應義塾大学病院を受診した時点から「コロナの失政を追及され責任をとらされることから逃げ出すために“体調悪化で辞任”と必死に布石を打っている」「辞任してもそれは体調問題ではなく2度目の政権放り出しにすぎない」と“仮病説”を唱えてきたが、そのたびに「病気の人をそんなに貶めたいか」と攻撃を受けてきた。しかし、辞任後は明らかに3選に向けて精力的に始動していたことや、最近の様子からも、安倍前首相が病気を使って政権を放り出したことは、もはや疑いようもないだろう。
しかも、辞任した理由は、“特捜部による捜査”を察知したことも大きく影響しているのは間違いない。
というのも、黒川検事長の“賭けマージャン”問題が掲載された「週刊文春」発売日の5月21日、奇しくもそれまで不受理となってきた「桜を見る会」前夜祭についての3度目の告発状が東京地検に提出されたが、昨年12月10日号の「週刊文春」によると、〈夏に差し掛かる頃〉に特捜部はホテル側から領収書や明細書の提出を受け、8月に入って告発状を〈密かに受理〉したというのである。そして、この情報は安倍首相の耳にも入っていたはずだというのである。
つまり、黒川検事長という「守護神」がいなくなった上、捜査が開始されたことを知り、“現職総理に捜査”というダメージを受ける前にトンズラを図った、というわけだ。
もし現職時に捜査を受けたとしても、今回のように不起訴で終われば「自分に問題はない」と言い張って幕引きできたかもしれない。しかし、「アベノマスク」をはじめとする新型コロナのありえない対応もあって内閣支持率は30%台に落ち込み、支持率を不支持率が逆転していた。ようするに、第一次政権のときと同じで、浮上の目がなくなって嫌気がさし、辞任に追い込まれる前に逃げ出しただけなのである。
「前夜祭」問題について安倍前首相は「説明責任を果たした」とし、今年の衆院選への出馬を表明したが、このように1年間の発言を振り返っても「議員辞職」しかありえないだろう。だが、安倍前首相は衆院選出馬どころか、いまだ3選を諦めていない可能性さえある。
この1年は、「前夜祭」はもちろんのこと、森友改ざん問題の再調査や河井事件の全容を明らかにし、その責任をとらせると同時に、この嘘つき無責任男の政治生命を終わらせてもらわなくてははならないのだ。
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- 赤木さんの死を「自殺」と決めつけない方が良いのではないか 新共産主義クラブ 2021/1/01 19:59:26
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