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(回答先: リニア「JR東海は工事の凍結を宣言すべきだ」(水枯れ、崩落、陥没事故も!) 投稿者 戦争とはこういう物 日時 2020 年 12 月 28 日 09:43:12)
公平の為に静岡県側への批判記事も載せておく。静岡県が「環境保全連絡会議」の内容を国に報告する義務を有していて「議事録に記載ない委員意見を文書に」載せたのなら問題だが。「捏造」と断定できるほどの「原典」との比較検討はしているのだろうか。
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驚きの事実、静岡県リニア文書に「捏造」あった 議事録に記載ないのに委員意見として文書作成
https://toyokeizai.net/articles/-/397807
小林 一哉 : 「静岡経済新聞」編集長
2020/12/23 4:50
*11月27日に開かれた静岡県リニア環境保全連絡会議(筆者撮影)https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/9/b/1140/img_9b8ffa8fd50c0746711ac5815b4a7a20577202.jpg
静岡県が12月3日付で国土交通省に送った県リニア環境保全連絡会議に出された委員の意見・要望の文書に、同会議ではまったく議論されなかった、仮定ばかりを積み重ねた「意見」が盛り込まれていることがわかった。しかも、各委員の了解を得ないで、県の勝手な判断で、この意見を国に送ってしまったのだ。
そもそもの発端は11月27日に行われた県の第9回リニア環境保全連絡会議。その場では各委員がさまざまな意見を述べた。塩坂邦雄委員(環境コンサルタント)は10月27日に行われた国の第6回有識者会議にJR東海が提出した資料に「大変な矛盾点があった」などと指摘した。
●大量湧水という結論は出せない
国の有識者会議では、JR東海が提出した資料等の説明に異論、反論は出なかった。有識者会議委員も務める県地質構造・水資源専門部会長の森下祐一静岡大学客員教授(地球環境科学)は、塩坂氏の指摘に対して、「矛盾はない。湧水したかどうかの計測値を記入したのであり、(湧水がなかったのは)JR東海の勝手な解釈ではない。湧水がなかったことで、逸水があったかもしれない。断層=湧水ではない」などとコメントした。つまり、「大量湧水があると結論づけることはできない」と見ていたのだ。
さらに、塩坂氏は大量湧水を前提に、「薬液注入による止水ができないと思われる」などと発言した。この発言に対しても、県委員の安井成豊・施工技術総合研究所部長(トンネル工学)は「深い場所であり、データについて再確認したほうがいい。(トンネル施工では薬液等)何かで対応できる。施工時にはちゃんと対応できるはず」などと反論した。
県リニア環境保全連絡会議後、森下部会長に「塩坂氏の指摘を県専門部会で問題にして議論するのか」と尋ねたところ、「今後、検討する」と回答した。
ところが、12月8日の第7回有識者会議後の江口秀二国交省審議官の囲み取材で、静岡新聞記者が「静岡県が送った(塩坂氏の指摘を含む)リニア環境保全連絡会議の意見書にどう対応するのか」と聞いた。ここで初めて、県が部会長である森下氏にも諮らず、同会議の意見書を12月3日付で国に送ったことが明らかになった。
この意見書は県のホームページで読むことができるが、大きな問題が3点ある。
まず、県専門部会の委員が発言していないことが、委員の意見として記載されていることだ。
12月15日の県議会環境委員会で、意見書に記載の塩坂氏の指摘部分に関する質疑があり、塩坂氏が発言していない内容が記載されていることが判明した。
*県のリニア会議でJR東海の資料に大変な矛盾があると指摘した塩坂邦雄氏(左、筆者撮影)https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/e/f/efbf4_1635_8cfcc4fca588dcffa3c7951ad82e5bc5.jpg
塩坂氏の発言は「薬液注入による止水ができないと思われるので、その議論が必要である」というものであるが、県の文書は「薬液注入による止水ができなく、先進坑で水を抜くことになり、山梨県側に流水してしまう」と変わっていたのだ。
当日の議事録を調べても、「先進坑で水を抜くことになり、山梨県側に流水してしまう」という発言は見当たらない。つまり、県は、塩坂氏が会議で発言をしていない意見を盛り込んでしまったわけだ。
県は会議後にあらためて塩坂氏に聴取したと言うが、森下部会長らは了解しておらず、塩坂氏個人の意見を県リニア環境保全連絡会議で合意した意見として国に送ってしまったのだ。
●仮定だらけの飛躍した結論
第2に、塩坂氏の「薬液注入による止水ができなくなる」という発言が問題だ。トンネル専門家の安井氏は「止水できる」と反論しているのだから、塩坂氏は薬液注入等で止水できない根拠を示さなければ科学者としての意見ではない。
しかも、その根拠のはっきりしない「薬液注入による止水ができなくなる」という仮定を前提に、「先進坑で水を抜くことができない」という新たな仮定を導き出し、その結果、大量湧水に対応できなくなることまで仮定して、「山梨県側へ流水する」という結論を得ている。仮定だらけの飛躍した結論だ。
市川浩司・県水利用課長は「塩坂氏の意見は仮定のうえの仮定であることを認める。(県議会環境委員会で塩坂氏の主張について)可能性が十分あると答えたが、その根拠は何もない」と言うのだ。
第3の問題は、27日の同会議には、地元の井川地区自治会や観光協会などの代表が出席、「(水問題は)東電の田代ダムを活用して解決できないのか」「井川ダムなどのダムの活用で水問題を何とかしてほしい」「過疎地域に生活する者としては早期に工事を始めてほしい」などの真摯な意見・要望が出されていたが、県の文書にはひと言も盛り込まれていないことだ。県は「流域住民の意見を尊重する」と言ってきたが、その流域住民の意見を無視するのはなぜだろうか。
●塩坂氏は県の「利害関係者」
さらに言うと、塩坂氏は県の建設環境に関する調査、計画を請け負う環境コンサルタントを務めてきたから、静岡県の利害関係者である。JR東海を相手取った静岡県リニア差止訴訟準備会では講師だった。県は有識者会議の人選に対して、JR東海の利害関係者と見られる人物を委員から外すよう求めた。今回の“文書騒動”で、県は塩坂氏に「場外乱闘」の旗振り役を任せているのがはっきりとした。県の専門家会議に県の利害関係者が含まれていいのか。
国は県からの文書について、何ら対応することはないと回答した。多分、県が仕掛けた「場外乱闘」に巻き込まれるのを避けたいのだろう。
川勝平太知事は県職員らを前に、事あるごとに「心は素直にうそ・偽りを言わない」「節義を重んじ、礼節を失わない」「恥を知り、約束を違えない」など、ふじのくに公務員心得8カ条を唱えてきた。昨年11月には三重県知事に向かって「うそつき」と批判したこともある。では、県が国に送付した今回の意見書にうそ、偽りはないのか。
川勝知事はこうした疑問に真正面から回答する必要がある。
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