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コロナ対策は菅政権と専門家らの“悪魔のサイクル”突入へ 金子勝の「天下の逆襲」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/282691
2020/12/16 日刊ゲンダイ
国民は自主防衛…(C)共同通信社
何度でも繰り返す。この国の新型コロナウイルス対策はデタラメだ。菅政権と政府寄りの専門家らによって、悪魔のサイクルに突入しようとしている。
政府の新型コロナ対策分科会の尾身茂会長は無症状者の検査は不要だと言い続けてきたが、感染が急増するステージ3相当の地域が出始めると、「Go To トラベル」の一時停止を強く主張し始めた。事業開始は感染収束が前提だったにもかかわらず、漸増中のステージ2でゴーサインを出しながら、ステージ3でストップをかける理屈が分からない。失敗の責任を転嫁するつもりなのか。
医療体制の逼迫が現実になった途端、医療従事者応援キャンペーンを張る提灯メディアも狂っている。菅政権は医療体制の支援に一体何をやったというのか。慌てて北海道旭川市や大阪府に自衛隊の看護師を派遣しただけ。新型コロナ感染者向けのベッド数確保よりも、マンパワー不足が問題なのは明白だ。医療機関に資金を一気に投入して関係者、特に看護師の待遇改善を図り、教育訓練の仕組みを整える。看護師の家事育児の対策も不可欠だ。マスク着用、手洗い励行、3密回避。国民の自己責任任せでこの難局を乗り越えられるわけがない。
東京の世田谷区、墨田区、千代田区、目黒区。そして沖縄県や北九州市では自治体が無症状者の検査に乗り出し、エッセンシャルワーカー対象の社会的検査を実施して感染拡大防止の効果を上げ始めている。ところが、政府をはじめ、北海道や東京都、大阪府の知事たちは口をつぐんだまま。Go To キャンペーンの継続は焦点ではあるが、表面的な問題に過ぎない。
感染再拡大の真っただ中に、今年度の予備費を回してトラベル事業の延長を決定したのにはア然としたが、追加経済対策もメチャクチャだ。事業規模73・6兆円、国と地方をあわせた財政支出は40兆円。医療機関の支援などの感染防止対策は5・9兆円にとどまり、時短営業協力金などに使う自治体への交付金はたった1・5兆円だ。その一方で、15兆円が国土強靱化と称したバラマキにあてられる。
2000円前後でPCR検査を受けられる民間センターが各地で設置されると、どこも行列だ。政府も大都市圏の知事らも頼りにならないからだ。国民はお上を見限り、自ら防衛しないと生き残れない事態になっている。
金子勝 立教大学大学院特任教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。
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