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大阪府コロナ死の8割超は重症者にあらず 衝撃の調査結果!
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/281800
2020/11/25 日刊ゲンダイ
これまでの重症対応でいいのか(24日、対策本部会議の終了後、会見する大阪府の吉村洋文知事)/(C)共同通信社
新型コロナ第3波が猛威を振るっている。感染者数も重症者数も過去最悪の水準で推移。日々の死者数も過去最多の31人をいつ超えてもおかしくない状況だ。驚くことにコロナ死の大半は、重症者ではなく、軽症・中等症扱いの患者であることが分かった。軽症患者の容体が急変し、死に至るケースが予想外に多いのだ。
大阪府は24日、大阪市内の一部飲食店への時短要請を決めた。
今月1日に26人だった重症者数は24日、103人と100人超え。吉村知事は「重症者の病床使用率が50%に達した」と厳しい表情だった。
コロナ死は懸命の治療の甲斐なく重症者が力尽きる――そんなイメージを抱きがちだが、そうではなかった。20日開催の府コロナ対策本部会議に提出された資料「重症及び死亡事例のまとめ」は、陽性者が死亡に至る経過をまとめている。
府では第3波の10月10日〜11月19日に5317人の陽性者、41人の死亡が確認されている。このうち、重症病床の患者が死に至ったのはわずか6人。約85%にあたる35人は、軽症・中等症の患者が入院する通常病床で亡くなっているのだ。第2波(6月14日〜10月9日)でも、140人の死者のうち、通常病床の死者は102人と圧倒的だった。府に聞いた。
「府ではICU(集中治療室)入室、人工呼吸器装着、ECMO使用のいずれかを重症と定義しています。重症と診断された陽性者は全員、重症病床に入れますが、中には重症病床を望まない患者がいる。その場合、患者の意思を尊重して、通常病床に入ってもらうので、重症者にはカウントされません。もちろん、重症と診断されず、通常病床に入院し、死亡する患者もいます」(感染症対策課の担当者)
医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏が言う。
「第1波の死因は肺炎が多かったが、肺炎の治療法が改善したこともあり、第2波以降の死因は心臓の筋肉の炎症や脳卒中など多様化しています。世界では死因の多様化が議論の中心になっている。ところが、日本では、相変わらず人工呼吸器など肺炎を前提にした重症対応に終始している。通常病床、宿泊施設、自宅にいる軽症者が急変して死に至るのが新型コロナの恐ろしさです」
軽症者でも死に至る――再認識した方がよさそうだ。
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