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※2020年11月24日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※2020年11月24日 日刊ゲンダイ2面
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※文字お越し
犯罪を隠蔽し国会で大嘘 安倍前首相と共犯政権の今後<中>
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281745
2020/11/24 日刊ゲンダイ
少なくとも安倍の証人喚問があらゆる国会審議の大前提 |
安倍はこれまで前夜祭について、「すべての費用は参加者の自己負担で支払われており、事務所や後援会の収支は一切なく政治資金収支報告書に記載する必要はない」と強弁し、「事務所に確認したがホテル側からの発行はなかった」と明細書の存在も否定してきた。
しかし、NHKなどが「関係者」の話として、安倍事務所側が費用の一部を負担していたことを示す領収書や明細書が存在し、それを地検も把握していると報じた。これが事実なら、安倍の国会答弁は偽証だったということだ。
立憲民主党の枝野代表は23日、那覇市で記者会見し、特捜部が安倍の公設第1秘書らから任意で事情聴取していたことについて「聴取に至るほどの嫌疑があると検察が認めているわけだから、政治責任の問題としても問いただしていかなくてはならない」と話した。「本人ではないにしても事情聴取が行われていたというのは大変深刻な事態だ」とも言っていたが、本当にその通りで、その場しのぎの嘘で逃げ切りなんて許されるはずがないのだ。
「総理大臣が偽証していたとすれば国会軽視も甚だしく、民主主義の根幹を揺るがす重大な問題です。安倍氏は少なくとも国会で説明する責任があるし、国会の側も国政調査権を発動して証人喚問を要求すべきです。与党や安倍氏が応じないなら、野党はあらゆる審議を拒否するほかありません」(政治評論家・本澤二郎氏)
幸い、安倍はすっかり元気でゴルフや会食に興じている。体力的には証人喚問にも十分耐えられそうだ。メディアのインタビューに喜々として応じる余裕があるなら、まずは国会で説明責任を果たすべきだろう。
25日に予定されている予算委の集中審議でもこの問題は取り上げられるだろうが、ガス抜きで終わらせてはいけない。
これでわかった黒川騒動、突然の辞任の真相 |
安倍政権は今年早々に今回の捜査潰しに動いていた。“官邸の守護神”黒川弘務・元東京高検検事長の定年延長を巡る騒動がそれだ。政府は1月、黒川氏の異例の定年延長を閣議決定。2月の誕生日に検事長の定年退職を迎える直前に半年間の定年延長を決め、今夏の検事総長就任への道を開いたのだった。
異常な人事を後付けで正当化するため、政府は今年の通常国会に国家公務員法改正案と共に検察庁法改正案を提出。一般職の国家公務員と同様に検察官の定年延長も狙ったが、「定年延長は検察官に適用されない」との過去の政府答弁が発覚。その矛盾を突かれても、安倍は「(検察官にも定年延長が)適用されると解釈することとした」と、異様なまでに改正案成立に固執した。
これに世論が猛反発。普段は政治的発言を控える芸能人までもが〈#検察庁法改正に抗議します〉とツイッターに投稿し、巨大なネットデモに発展。黒川氏自身が賭けマージャンに興じていた事実も発覚し、廃案に追い込まれたのだった。
黒川氏といえば、不起訴となった小渕元経産相の公選法違反疑惑や甘利元経済再生相のあっせん利得処罰法違反疑惑を巡って暗躍したと指摘される。安倍が黒川氏を検察トップに就けたかったのは、桜疑惑潰しこそが狙いだったわけだ。
「安倍氏は在任中、国会で『会合費用を補填した事実はない』と答弁しましたが、これが大嘘だった可能性が濃厚です。これだけの虚偽答弁を平然とできたのは、“守護神”の黒川氏が検察トップに就くと思い込んでいたからでしょう。黒川氏さえいれば、疑惑を潰せると高をくくっていたとみられます」(高千穂大教授・五野井郁夫氏=国際政治学)
突然の辞任も結局は追及逃れだ。「健康不安と言いながら今は随分と元気だ。在職中に嘘が発覚すれば引責辞任となりかねない。そうなる前に辞任し、立件逃れを画策した上で、国会での追及からも逃げた可能性がある」(野党幹部)という。「違う」と言うなら、安倍は正直に説明すべきだ。
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