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※2020年11月20日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※2020年11月20日 日刊ゲンダイ2面
【誰も責任を取らず頬かむりか】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) November 21, 2020
Go To というバカげた宴 案の定の惨憺
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/kfZXuWipGx
※文字お越し
この国は大丈夫なのかと、多くの国民が本気で心配になったんじゃないか。
急激な感染拡大が止まらない新型コロナウイルスについて、菅首相は19日午前、「最大限の警戒状況にある」と言いながら、その対策方法として「マスク会食」を推奨した。
マスク会食とは、先週、政府の新型コロナ感染症対策分科会の尾身会長が示した「右手に箸、左手にマスク、飲み込んで、またマスク」という食事法。ドリフのコントじゃあるまいしと思っていたら、首相までもが真顔で勧め出したからア然ボー然。そのうえ菅は、19日の昼にさっそく自ら実践したらしい。昼食をともにした公明党の山口代表が、「大変おいしくいただいた。いささか面倒な面はあるが、きちんと対応し、コロナを乗り越えていくことが大事だ」とコメントしていた。
与党のトップ2人が雁首揃えて、こんな低次元な対策しか打ち出せないのか。共産党の志位委員長は「『Go To』に固執するから、愚にもつかないような話になる」とバッサリだった。ネット上でも、「呆れてものが言えない」「そんな器用に食べられないから外食には行きません」などと散々。この政権は終わっている。
19日の全国の新規感染者は2388人となり、また最多を更新した。東京都は初の500人超えだ。都のモニタリング会議は感染状況を最も深刻なレベルに引き上げ、「急速な感染拡大の局面を迎えた」と危機感を強めたが、寒くなるにつれ感染者が増えるのは分かっていたのに、政府がGo Toというバカげた宴を催し、感染を広げた。「Go To トラベルがきっかけになったことは間違いない」と18日断言した日本医師会会長が、「コロナ慣れしないで」「秋の我慢の3連休として」と呼びかけた事実は重い。
ところが、加藤官房長官は「基本的な考え方に何ら変更はない」と、19日の会見でもガン無視。菅政権にGo Toを止める気は一切ない。
国民の命を賭けたギャンブル
そもそもGo Toは感染が収束してからの開始が“前提条件”だったはずだ。補正予算案審議の際の観光庁の説明資料には、<新型コロナウイルス感染症の流行収束後には地域を再活性化するための需要喚起が必要>としっかり「収束後」と明記されている。それなのに、7月の4連休の旅行客狙いの政治パフォーマンスで安倍前政権がなし崩しにした。裏には、官房長官だった菅がインバウンド推進で旅行業界と深い関係だとか、自民党の二階幹事長が全国旅行業協会会長に就いているなど、利権の影が見え隠れしたものだ。
だから1兆円超という破格の予算がついたわけで、これに時間のある富裕層が「高級ホテルに安く泊まれる」と飛びつき、トラベルの利用者は延べ4000万人超にまで拡大。今週末からの3連休も年末年始も、多くが予約済みだから、いまさらストップできないということなのだろう。
始めれば止められない麻薬的な刹那のバラマキの後始末を、さあ菅政権はこれからどうするのか。PCR検査を大幅拡充しないまま、年明け審議の3次補正で、予算を追加し、来夏の東京五輪までのGo To延長が検討されているが、冗談じゃない。
西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏(感染症学)が言う。
「冬になれば感染者が増えるのは当然で、それは日本だけではなく、英仏は再度のロックダウンに踏み切りました。ところが日本政府はいまだ何も手を打っていない。医師会会長があそこまで警告しているのに、どうして政府は耳を貸さないのか。『Go To トラベル』については、例えば10月まででいったん中断して、来年3月に再開するとか、感染者が増えたら中止するとか、そうした制度設計を最初から行っておくべきでした。政府は『Go To利用者から感染が広がった報告はない』などと説明してきましたが、2〜3週間追跡調査したわけでもないのに、何の説得力もありません。『Go Toで増えていない』と言うのなら、エビデンスを示して欲しい。それが科学です。結局、菅首相も加藤官房長官も西村大臣も、感染症や専門家をバカにしているのですよ。自分たちが正しい、万能だと勘違いしている」
各地で重症者が増え、病床も逼迫してきた。案の定の惨憺たる状況。菅政権はいつまで国民の命を賭けたギャンブルを続けるつもりか。いい加減にしてほしい。
「国民のために働く内閣」なんてよく言うよ |
第3波は明らかに人災なのに、菅政権は誰も責任を取らず頬かむりしようとしている。いや、責任があるとすら思っていない。政府の失策で感染拡大を招いたのに、口を開けば、対策を地方に丸投げだからだ。
菅は「Go To イートについては原則4人以下で飲食することなどの検討を知事にお願いしている」、西村経済再生相は「都道府県から、トラベルの対象から外してほしいという要請は来ていない」と言い放った。そこまで「地方」に判断や責任を押し付けるのなら、特措法を改正して自治体に権限移譲するなり、交付金を10兆円規模で増額するなりして、独自に対策を打てるようにしておくべきだった。第1波から10カ月も時間があったのだから、やれることは山ほどあったはずだ。
少なくとも、残っている予備費7兆円余りを、すぐに地方に回したらどうなのか。それもしないで、ただただ、マスク会食など「自助」のお願いばかりでは、国民は自己防衛するしかない。
その末路がこれだ。東京商工リサーチが19日発表したアンケート調査は衝撃的。大企業の9割以上が忘・新年会を中止するという。飲食店は絶望だろう。東京・新橋の居酒屋店主は、「いま2週間でもGo Toを止めて少しでも感染拡大を抑え、なんとか稼ぎ時の12月にお客さんを戻して」と悲鳴を上げた。
権力維持しか頭にない
年末に向け、息切れ倒産続出が懸念される。日本経済は先行きの見通しが立たないのに、コロナ対策への税金投入をあてにして、株式市場は29年5カ月ぶりに一時2万6000円台を回復するなどバブル状態だ。
コロナで経済や庶民生活が痛むほど、金融市場が潤うといういびつな構図。つくづく歪んだ世の中になったものだが、モラルなき無責任社会はすべて安倍・菅政権に起因する。
「責任は私にある」と繰り返したのに、一度も責任を取らなかったのが安倍前首相だ。そして「モリカケ桜」が象徴するように、誰も責任を取らなくてもいい国にしてしまった。公文書改ざんという違法行為に手を染めた財務省では死者まで出した。しかし、財務官僚は全員不起訴となり、お手盛り処分後に関係者はみな出世し、栄転している。麻生財務相が道義的責任を取ることもない。「私や妻が関係していたら首相も国会議員も辞める」と啖呵を切った安倍は、2度目のブン投げ後も議連会長復帰や頻繁なインタビュー取材を受け、恥ずかしげもなく表舞台で動き回る。後継者の菅が無責任路線を続けているからで、まさに世紀末の様相だ。
政治評論家の野上忠興氏が言う。
「『感染拡大防止と経済活動の両立』とは聞こえはいいですが、二兎を追うものは一兎をも得ずで、無理なのは分かっていた。政府もそれを承知の上でやって、ドツボにはまっている。国民の命と健康と財産を守ることが政治の要諦。ところが株価維持に何兆円も投入しながら、コロナ対策では予備費があるのに使わない。それで『国民のために働く内閣』なんてよく言いますよ。両立できないのにGo Toを中途半端に引っ張り続けるのは、1年以内に行われる総選挙に向けて、自民党の支持基盤を意識しているからでしょう。結局、安倍前首相と同じで、菅首相も自身の権力維持しか頭にないのです」
このままでは、国民の命と健康は決して守られることはない。
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