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安倍前首相や周辺が問題視 後継者・菅首相の“2つの裏切り” 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281167
2020/11/12 日刊ゲンダイ
10月21日、ジャカルタで記者会見をする菅首相(C)共同通信社
9月10日付本欄で間もなく生まれようとする菅義偉政権について「『安倍なき安倍政権』という首なしお化けのようなもので、気持ちが悪い」と書いたところ、知り合いの何人かから「ズバリ本質を突いた、分かりやすい表現だった」という趣旨のメールを頂いた。今もその本質規定に間違いはないと思っているけれども、ここへきて、そう言って済ませておいていいのかと考えさせられる事態が少なくとも2件、浮上した。
ひとつは菅が10月21日、ジャカルタでの記者会見で、「『自由で開かれたインド太平洋』は特定の国を対象としたものではなく、考え方を共有するいずれの国とも協力することができると考えており、インド太平洋版のNATOをつくるというような考えは全くありません」と断言したことである。
菅がこれを言ったのは初めてではなく、9月12日に日本記者クラブで行われた自民党総裁選のための討論会で、石破の「アジア版NATO」の持論に対して「アジアで敵味方をつくってしまい、反中包囲網にならざるを得ない」とキッパリ否定している。安倍晋三前首相も、米日豪印を軸に中国包囲網をつくるかの勇ましいことを言いながら、トランプが一時、習近平と蜜月関係になるとたちまち動揺して、中国の「一帯一路」に協力するようなことを言い出したりしたが、その時でも今の菅ほど明快に「中国包囲網に加担しない」と断言することはなかった。
もうひとつは「敵基地攻撃能力」論で、退陣間際の安倍が9月11日にそれについて「今年末までにあるべき方策を示せ」という“首相談話”をまるで遺言のように残したことについて、菅は11月4日の衆院予算委での答弁で「この談話は閣議決定を経ておらず、その意味で原則として効力が後の内閣に及ぶものではない」と、安倍の言う通りにしないことをアッサリと明言した。
安倍自身と、それを支えてきた自民党内の親米反中勢力やその外側の日本会議などの右翼は、この2つを問題視しており、「何だ、安倍路線を忠実に引き継ぐと思ったから後継に指名したのに、裏切るつもりか?」と怒っているという。
自民党中堅の政策通は「これはなかなか微妙なところで、安倍さんは『菅にしたのは失敗で、来年、自分が再々登板しないとダメかな』という妄想を膨らまし始めたんじゃないですか」と言う。冗談はほどほどにしてもらいたい。
高野孟 ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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