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※2020年10月5日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※2020年10月5日 日刊ゲンダイ2面
【無恥の首相と忖度メディア】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) October 6, 2020
「薄気味悪い」の一語だ パンケーキ懇談会の醜悪
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/OKM4GHzDz9
※文字起こし
この週末、3日早朝に菅首相と番記者による「オフレコ懇談会」が開催された。首相動静には、こうある。
<午前7時24分、東京・神宮前のレストラン「Eggs’n Things原宿店」着。報道各社の首相番記者と懇談。午前9時6分、同所発>
「Eggs’n Things」は、菅の好物とされるパンケーキで有名なハワイ発の店だ。総裁選を通じ、メディアが盛んに取り上げたことで、菅は「パンケーキおじさん」として知られるようになった。その成功体験から、パンケーキがイメージ戦略に役立つとでも考えたのだろうか。
およそ90分間にわたった朝食会には、内閣記者会に所属する記者数十人が参加したというが、4日の新聞紙面でもテレビでも「パンケーキ懇」の内容はまったく報じられていない。
「事前にオフレコ懇談会の開催そのものがニュースになり、首相動静にも載る形で大々的に行われたのに、その内容が一切報じられないというのは異様な感じがします。真実に迫るためにオフレコ取材が有効な場合もあり、オフレコが一概にダメとは思いませんが、今回のように、秘密裏であるはずの懇談会を表に出して堂々と行うのは薄気味が悪い。国民からしたら、首相と番記者の癒着にしか見えないのではないか。菅首相の狙いは明らかで、参加しない社をあぶり出し、政権に批判的なメディアを排除して、分断する目的で記者に踏み絵を迫ったわけです。官邸側の思惑にからめ捕られないためには、記者クラブとして一致団結して対抗しなければいけないのに、誘いにホイホイ応じ、おとなしくオフレコを守っているようでは権力側の思うツボです」(法大名誉教授の須藤春夫氏=メディア論)
安倍政権から引き継がれた異論排除
この懇談会には16社が参加。朝日新聞、東京新聞、京都新聞は不参加だったという。朝日新聞は3日のデジタル版で不参加の理由をこう説明した。
「首相は日本学術会議の新会員に6人を任命しなかった問題をめぐり『法に基づいて適切に対応した結果です』と記者団に答えるにとどめています。朝日新聞は、首相側に懇談ではなく記者会見などできちんと説明してほしいと求めています。首相側の対応が十分ではないと判断しました」
日本学術会議が推薦した新会員候補6人の任命を官邸が拒否した問題は、秋の臨時国会の焦点になってきた。今週7、8日に開かれる内閣委の閉会中審査でも大きな議題になりそうだ。
菅周辺は当初、この問題の深刻さをあまり認識していなかったとされる。学術界の反発の大きさに慌てて、「世論の反応はどうなのか」と警戒感を強めているというが、問題の核心が徐々に明らかになってきた。
内閣府は2018年と今年9月の2回にわたって、任命権をめぐる日本学術会議法の解釈を内閣法制局に照会していたという。「任命は拒否できるということでいいか」と尋ね、18年にも任命拒否を検討していたという。
居抜き内閣も官邸官僚も共有する傲慢とイカれた神経 |
それより前にも、16年の補充人事の選考時に安倍首相官邸が難色を示し、複数の候補者を差し替えるよう求めたことも明らかになってきた。当時も理由は明かされなかったという。学術会議側が応じなかったため、一部が欠員のままになっていた。
つまり、無神経で傲慢なアカデミズムへの人事介入は、第2次安倍政権から引き継がれた宿痾なのである。
権力を握れば何でも思う通りにできる。気に入らないヤツは排除する。科学者の客観的な批判なんていらない、黙って政権が決めたことに従っていればいい――。そういうイカれ、麻痺した神経。それは、この居抜き内閣と官邸官僚がこぞって共有しているものだ。
元文科事務次官の前川喜平氏が、週刊朝日オンラインでこう語っている。
<私が事務次官だったとき、文化審議会の文化功労者選考分科会の委員の候補者リストを官邸の杉田和博官房副長官のところにもっていきました>
<杉田さんは「安倍政権を批判したから」として、二人の候補者を変えろと言ってきました。これは異例の事態でした>
<菅さんの分身とも言われる和泉洋人首相補佐官が文化審議会の委員から西村幸夫さんを外せ、と言ってきたこともありました>
<安倍首相の肝入りで「明治日本の産業革命遺産」が推薦され、15年に世界遺産に登録されましたが、この産業革命遺産の推薦を巡り難色を示していたのが、西村さんでした。任期が来たときに、文科省の原案では西村さんを留任させるつもりでしたが、和泉さんが「外せ」といい、外されました>
<本来、内閣から独立している人事院を掌握し、「憲法の番人」と言われた内閣法制局も人事で思い通りにした。成功体験を積み重ねてきた。それで検察の人事にも手を出したが、これは失敗。でも、まだ諦めていないでしょうね。そしてその支配の手を学問の自由にも及ぼそうとしている>
学問の自由さえ人事と恫喝で支配できると思っている傲慢さは、番記者に平然とオフレコ懇談を持ちかける厚顔に通じている。
毒パンケーキで深まるメディア不信
元NHK政治部記者で評論家の川崎泰資氏はこう言う。
「菅首相は学問の自由、思想・良心の自由を保障する憲法も、歴史の勉強もしていないのでしょう。だから何の国家観もないし、アメとムチでメディアをコントロールして恥じるところがない。これは独裁政治がメディアを支配するやり方です。安倍前首相は大手メディア幹部との会食を繰り返して懐柔してきましたが、菅首相は現場の記者を掌握して、不都合なことは報じさせないようにしようとしている。権力者に声をかけられて、尻尾を振ってすり寄る記者もどうかしています。権力者に嫌われないよう、取り入ろうとする記者ばかりで、メディア側も麻痺しているとしか思えません。実におぞましく、由々しき事態です」
3日のパンケーキ懇では、問題になっている学術会議の任命問題について、菅の見解を厳しくただすやりとりはなく、秘密にしなければならないような突っ込んだ話は何もなかったという。それでもダンマリを決め込む大メディアは完全に毒が回っている。
「総理はテーブルを回って全員と話すようにしていたため、深い話なんてできませんよ。『まずは仕事』と言い、携帯値下げ、デジタル庁、中小企業再編、少子化対策で不妊治療支援の4つをやりたいと語っていた。参加者によれば、終始ぎこちなく、懇親とは程遠い雰囲気だったそうです」(官邸関係者)
まんじゅうだろうがパンケーキだろうが、あえて食べることが取材活動にプラスになるケースもある。せっかく時の首相とじかに話ができる機会なのだ。菅の本音を探り、国民の知る権利を行使するためなら毒パンケーキでも食らうという選択肢はあり得る。だが、首相のメディア懐柔策に追従しているだけなら、何のための記者クラブなのか。
「権力側は常に不都合な事実を隠そうとする。それを暴いて国民の知る権利に応えるのがメディアの役割で、だから官邸に自由に出入りできたり、権力者にアクセスして情報を得る特権を与えられているのです。学術会議の問題について説明しようとしない首相に対しては、記者クラブが連帯して国民への説明責任を果たすよう、記者会見を求めるのが筋でしょう。しかし、記者が国民ではなく首相の側に立って仕事をしていることがパンケーキ懇談会で可視化されてしまった。特権にあぐらをかき、首相と自分たちの立場を守るために、権力側の言いなりで報道を歪めていると国民から見られたら、メディア不信を招くだけです」(須藤春夫氏=前出)
こんなバカげたパンケーキ懇はクラブ一丸で拒否すればいいのに、朝っぱらからご苦労なことだ。国家観もない薄っぺら首相を持ち上げる忖度がメディア不信を深め、自分たちの首を絞めていることに気づかないのか。
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