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10月 05, 2020 日々雑感(My impressions daily)
<自民党の二階俊博幹事長(81)は4日、二階派(47人)の19人を引き連れて山口県宇部市を訪れた。二階派会長代行の河村建夫元官房長官(77)が支部長を務める衆院山口3区支部の総決起大会に参加するためだ。河村氏は当選連続10回。常勝のベテラン議員の応援に派閥所属議員がこれだけ詰めかけるのは「前代未聞」(二階派ベテラン)というが、その訳は――。
4日午前10時。宇部市の「ANAクラウンプラザホテル宇部」で開かれた総決起大会は、異様な熱気に包まれていた。
壇上には二階氏のほか、伊吹文明元衆院議長(82)、武田良太総務相(52)、鶴保庸介元沖縄・北方担当相(53)、片山さつき元地方創生担当相(61)ら二階派のメンバーが勢ぞろいした。
二階氏腹心の林幹雄幹事長代理(73)が「うわさだが、この山口3区から参院議員がくら替えして出ようとしている。賢明な方なのでそんなことはないと思うが。自民党は現役優先で公認する。当然公認は河村氏だ。出る人は無所属になるか、他の政党に移ってもらうしかない。反党行為、除名もあり得る」と訴えると、二階氏も「『売られたけんか』という言葉がある。我々は河村氏に何かあれば、意を決して政治行動の全てをなげうち、その挑戦を受けて立つ」と断言した。
二階氏らは名前こそ出さなかったが、「けんか相手」は林芳正元文部科学相(59)である>(以上「毎日新聞」より引用)
なんともヤクザの出入りのようだ。二階派19名が大挙して山口県宇部市へ押しかけた、という。二階派の河村建夫氏の選挙区に林芳正参議院議員が鞍替えしようとする動きは随分と以前からある。
そもそも旧・山口県一区の指定席には安倍晋太郎と林義郎氏とがいた。二人とも下関市を地盤として得票数一二位を争っていた。だからこそ安倍対林の怨念は未だに旧・山口県一区全般に残っている。
安倍晋太郎氏亡き後は安倍晋三氏が継ぎ、林義郎氏亡き後を林芳正氏が継いだ。ただ下関を地盤とする選挙区は安倍氏が奪い、旧山口県一区の残りの宇部市を地盤とする選挙区を元県議の河村氏が取った。それらの皺寄せで最若年の林氏が参議院に回った、という形だ。
しかしいつまでも参議院議員では芽が出ない。林氏も既に還暦間近だ。決起して衆議院山口三区に鞍替えして河村氏と戦うべき、との意見が林後援会に充満し鬱積している。
本来なら総理大臣を退いた安倍氏が政界を引退して林氏に譲るのが筋だ。しかし安倍氏は下関市に安倍元秘書の市長を誕生させるなど、下関と様々な繋がりがある。簡単に引退出来ない理由があるのだろう。
しかしいずれも政治を家業とする世襲政治家たちだ。そうした世襲議員が当選する風潮が山口県にはあるようだ。山口県二区は安倍氏の実弟岸氏が母親の出身地・田布施を地盤として議席を得ている。世襲だらけの山口県選出国会議員の中で唯一県議から国会議員となった河村建夫氏だけが異色といえる。しかし既に河村氏も喜寿だ。引退するに齢が不十分というわけでもない。
それにしてもヤクザのようだ。二階派が81才の親分を筆頭に19人もの国会議員が宇部市の会場に雁首を並べられるほど、国会は暇なのだろうか。なんなら小沢一郎氏が林氏を立憲民主党にリクルートしてはどうだろうか。
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