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9月 27, 2020 日々雑感(My impressions daily)
<菅義偉首相は25日夜、中国の習近平国家主席と初めての電話首脳会談を行った。両首脳はハイレベルでの意思疎通・連携では一致したが、習氏の「国賓」来日問題は議題にならず、沖縄県・尖閣諸島周辺海域に中国の武装公船などが侵入していることに、菅首相は具体的に抗議しなかった。政権内の「親中派」の存在が影響しているのか。
「日中の安定は2国間だけではなく、地域や国際社会にとり、極めて大事だ。ともに責任を果たしていきたい」
菅首相は会談でこう語った。北朝鮮による拉致問題の解決に向け、中国側の協力も要請した。香港の人権問題を含む「地域、国際社会の関心が高い課題」について今後議論したい意向を伝えた。
習氏は、菅首相の就任を祝福したうえで、「日本との関係を引き続き発展させたい」と応じた。
欧米諸国や自民党内には、新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)を引き起こしながら、軍事的覇権拡大を進める中国への批判が噴出している。習氏の「国賓」来日の中止を求める声も強い。
だが、約30分間の会談で、「国賓」来日は議題とならなかった。菅首相は東シナ海の情勢に懸念は示したが、尖閣周辺での中国公船の暴挙に断固として抗議しなかった。
中国問題に詳しい識者は、今回の会談をどうみるのか。
評論家の石平氏は「菅首相が、米国やオーストラリア、インドの各国首脳との会談で連携を固めたうえで、習氏と電話会談したのは戦略的に評価できる。習氏は、菅首相が『国賓』来日の話を持ち出すのを待っていただろうが、菅首相がこれを避けたのは、国内の『親中派』を無視した形で、評価したい」と語った。
これに対し、評論家の宮崎正弘氏は「菅内閣のバックには、自民党の二階俊博幹事長ら『親中派』がゴロゴロいる。尖閣問題に具体的に触れなかったのは、彼らや中国を忖度(そんたく)したのだろう。生ぬるい。強い態度で言うべきことは毅然(きぜん)と言うべきだ。菅首相の中国との経済交流などを前進させたいという対応に、国民の多くがモヤモヤしているのではないか」と指摘した >(以上「ZAK ZAK」より引用)
菅義偉首相は25日夜、中国の習近平国家主席と初めての電話首脳会談を行ったことに関しては前日のブログで論評した。私は尖閣諸島や人権問題などで厳しく習近平氏に詰め寄らなかった菅氏を批判した。
引用記事にも「約30分間の会談で、「国賓」来日は議題とならなかった。菅首相は東シナ海の情勢に懸念は示したが、尖閣周辺での中国公船の暴挙に断固として抗議しなかった」とある。そして国連総会で行うビデオ演説でも「多国間主義」なるものを主張しているようだ。
まさか菅氏の頭脳は「戦後平和教育」のまま思考停止しているのではないだろうか。尖閣諸島近海の現場で海保がいかに腐心して国土・領海を守っているかご存知ないのだろうか。そして領空侵犯している中国軍機に向かって自衛隊の戦闘機一日平均2回もスクランブル発進している現実をご存知ないのだろうか。
先の武漢肺炎の感染拡大期にマスクや防護服を中共政府が禁輸措置を取ったために不足したことを忘れたのだろうか。現在、米国トランプ大統領が自由主義諸君の旗手として中共の脅威に立ち向かっている国際情勢から日本だけが遊離しているかのような「多国間主義」を唱え続けているのは何故だろうか。
評論家の宮崎正弘氏は「強い態度で言うべきことは毅然(きぜん)と言うべきだ。菅首相の中国との経済交流などを前進させたいという対応に、国民の多くがモヤモヤしているのではないか」と指摘したそうだが、モヤモヤどころではない。明確な意思表示しなければどのようにでも「曲解」する相手に対して、曖昧な言葉で「婉曲的」に抗議するのでは意味がない。しかも「多国間主義」を持ち出しているのは、習近平氏が欧州諸国を篭絡するのに用いている言葉そのものではないか。
ここは明確に中共政府と対峙して、香港の民主派を励まし、自由主義諸国の一員である台湾に「仲間」としてのメッセージを発すべきではなかったか。習近平氏が「一つの中国」というなら、それは台湾が中国大陸を併呑する「一つの中国」でなければならない。
菅氏の「多国間主義」は米国に誤ったメッセージを伝える可能性がある。現状維持は決して日本の国益に沿わない。日本にとって脅威の中共政府は倒すべき相手だ。
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