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「菅新政権」で官邸官僚に変化も…官邸ポリスの暗躍は続く 経済ニュース深読み
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278360
2020/09/08 日刊ゲンダイ
次期首相が濃厚になった菅官房長官(C)日刊ゲンダイ
「菅義偉首相」が濃厚になる中、安倍晋三政権を支えた官邸官僚にも変化が生じている。今井尚哉首相補佐官・首相秘書官が、安倍氏に合わせて退任するといわれている。
第1次安倍政権の発足の時に秘書官として仕え、復活した安倍氏が第2次安倍政権をスタートさせた時も秘書官となった。2019年からは政策企画の総括補佐官となり、文字通り右腕。「経産官邸」と呼ばれるのは経産省出身の今井氏が、経産省を重用したからだ。
安倍氏を支えたもうひとりの黒子が菅氏で、杉田和博官房副長官・内閣人事局長を巧みに指揮して「霞が関」の人事を掌握、内政と危機管理に務めてきた。賭け麻雀で失脚するが、黒川弘務元東京高検検事長を「官邸の代理人」として使い、森友・加計学園、桜を見る会などで安倍政権に“火の粉”がかかるのを防いだ。
憲政史上最長の7年8カ月を誇る安倍政権は、首相の外交・安保戦略に、今井官邸官僚のアベノミクスに代表される経済戦略と菅官房長官の危機管理対応が、巧みにコラボして成り立っていた。
だが、同じ黒子ながら菅氏には、政治家としての野心があり、最大権力者のそばにいて、「自分も首相に」という思いがどうしてもつのる。
そこが「安倍命」で、安倍政権の長期安定化に腐心してきた今井氏との差であり、今井氏は菅氏を政権の決定過程から遠ざけるようになった。最たるものがコロナ対応で、全国一斉休校、アベノマスク、星野源との動画、持続化給付金の電通への丸投げなどは、今井路線で菅氏はカヤの外。いずれもうまくいかず、業を煮やした首相が頼ったのが、6月19日の緊急事態宣言後の初会食で、麻生太郎副総理、甘利明党税調会長とともに懇談した菅氏。今井氏の讒言で芽生えていた反菅感情が氷解したという。
今井氏ら経産出身官僚は官邸を去るが、菅氏が重用した「官邸ポリス」は健在で、少なくとも、来年9月の菅新総裁任期までは体制を維持する。「官邸ポリス」は、18年に上梓されたノンフィクションノベルのタイトルだが、警察官僚出身の杉田官房副長官、北村滋内閣情報官(現国家安全保障局長)らをモデルにした人物が登場、情報を武器に政治・官僚機構とメディアを抑え込もうとする「政権の闇」の部分が巧みに描かれている。
杉田氏は79歳。後任の官房副長官が有力視されていた財務省出身の古谷一之官房副長官補は、今年3月、公正取引委員会委員長への異動が早々に決まった。杉田氏の意向で菅氏の承認。菅氏は「官邸ポリス」の力を、それだけ頼りにしている。
安倍には菅がいるが、菅には菅がいない――。流布している菅政権への危惧だが、「菅」を支えるのが公安警備畑の警察官僚だとすれば、ただでさえ華のない菅政権が、地味で暗いものになるのは避けられまい。
伊藤博敏 ジャーナリスト
1955年福岡県生まれ。東洋大学文学部哲学科卒業。編集プロダクション勤務を経て、1984年よりフリーに。経済事件などの圧倒的な取材力では定評がある。数多くの週刊誌、月刊誌のほか、現代ビジネスなどウェブニュースサイトにも寄稿。主な著書に「許永中『追跡15年』全データ」(小学館文庫)、「『カネ儲け』至上主義が陥った『罠』」(講談社+α文庫)、「金融偽装─米国発金融テクニックの崩壊」(講談社)、「黒幕」(小学館)などがある。
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