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8月 29, 2020 日々雑感(My impressions daily)
<新型コロナ感染症対策の整備が急がれる中、安倍晋三首相が辞意表明した。「現場の思いを反映した施策はなかった」「もっと早く身を引くべきで遅きに失した」。人手や物資の不足に苦しみつつ、対応してきた医療従事者らからは冷ややかな声が相次いだ。
「しっかり対策を取れる人がやった方がよかった。タイミングが遅すぎる」。よしだ内科クリニック(東京都練馬区)の吉田章院長は手厳しい。
クリニックではマスクや消毒液が足りなかった4〜5月も診察を継続。「全世帯向けにアベノマスクを配るのではなく、少しでも支援してほしかった」と振り返る>(以上「共同通信」より引用)
武漢肺炎の感染拡大で現在も苦闘している医療現場から安倍氏辞任の報に接して「現場の思いを反映した施策はなかった」「もっと早く身を引くべきで遅きに失した」との声があるのを国民の大半は知らない。よしだ内科クリニック(東京都練馬区)の吉田章院長の「しっかり対策を取れる人がやった方がよかった。タイミングが遅すぎる」と手厳しいコメントは医療従事者の本音ではないか。
途中から政府の対武漢肺炎の感染対策諮問委員会が「専門家会議」から「分科会」に衣替えしたことも、感染症を収束させることよりも経済を回すことを優先する方向へ舵を切った証左ではないか。これでは医療現場関係者はやり切れない。
馬鹿な政治家が勝手に判断して、2月の早い段階で医療物資を中共へ送ってしまった後に、日本国内で武漢肺炎の感染拡大が起きて、医療物資不足に直面するというお粗末さを露呈した。しかも中国の邦人企業が製造したマスクまで中共政府によって出荷禁止とさせられるオマケまで付いた。
武漢肺炎の感染拡大と対峙する現場へ医療物資を充分に補填できない政府とは一体何だろうか。そして今も「軽症者は自宅待機」という隔離方法では家庭内感染が起きるのは当たり前ではないか。医療従事者ですら院内感染するというのに家庭内で感染するな、という方が無理な注文だ。そもそも指定感染症では「施設隔離」こそが大原則ではないか。
素人が陣頭指揮にあたり、素人判断で対処する、という恐ろしいことが日本では起きている。感染症対策なら感染症の専門医に任せるのが本筋ではないか。なぜ感染症の素養すらない政治家が感染対策を決定するのか。
ましてや「分科会」に半端な経済学者まで入れて、「経済を回す」などといった流行語まで流行らせた。なぜ「急がば回れ」で徹底した「検査と隔離」により感染拡大を抑え込むことに専念しなかったのだろうか。
いや、そもそもというなら、素早い対中空路と海路の閉鎖こそ安倍自公政権は実施すべきだった。目先の春節インバウンド儲けに目が眩んで、対中空路閉鎖を躊躇している間に国内に武漢肺炎ウィルスを招きいれるという大失態を犯しとしまった。それがすべてだ。
素人判断で政治をしてはならない、というのが安倍氏が日本政治に遺した大きな業績だ。政権を去る安倍氏の苦行難行は終わるが、医療現場で働く人たちの苦行難行は続く。彼が飛んでもない置き土産をしたことを国民は忘れてはならない。
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