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永遠に続く失敗「日本モデル」を断ち切る野党の出番だ 金子勝の「天下の逆襲」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277784
2020/08/26 日刊ゲンダイ
安倍首相は「日本モデル」の力と胸を張ったが、永遠に続く失敗の始まりだった(C)日刊ゲンダイ
2020年4〜6月期の実質GDPが年率換算で27・8%減まで落ち込んだ。戦後最悪のマイナス成長だ。ところが、内閣府が先月末に公表した「中長期の経済財政に関する試算」では、今年の実質GDP成長率はマイナス4・5%になった後、来年は3・4%に跳ね上がる。
政府も民間シンクタンクも新型コロナウイルスの感染拡大が収束し、7〜9月期には観光支援策「Go To トラベル」が軌道に乗り始めるなどと、根拠のない楽観論を垂れ流している。しかし、お盆休みに国民が外出や移動を控えたり、検査件数が少なくなったため感染者数はいったん減ったものの、重症者も死者数も増え続けている。
もちろん、感染拡大がピークアウトする時期はやってくるだろう。しかし、第1波の時も、諸外国の動向でも、感染がいったん収束しても、無症状者や軽症者を放置したまま経済再開すると、再び感染が増大に陥る悪循環に陥っている。
安倍首相は緊急事態宣言の全面解除後の会見で「日本モデルの力を示した」と胸を張ったが、実際は永遠に続く失敗の始まりだったのだ。この国は大きなリスクに抜本的な対処ができないがゆえに、経済衰退を繰り返してきた。1997年の金融危機もそうだったし、11年の福島原発事故もそうだった。今回のコロナ危機も同じである。
安倍は失敗を重ね続け、にもかかわらず一切の責任を放棄した結果、感染拡大に歯止めがかからない事態を招いている。クルーズ船のデタラメ対応、科学的根拠に基づかない休校要請、役に立たないアベノマスク配布、電通による持続化給付金ピンハネ、感染拡大中の「Go To」強行。野党が憲法53条に基づく臨時国会召集を要求しても、逃げ回り、引きこもっている。
方針の大転換が急務なのに、提灯メディアは政府の責任を追及せず、安倍の健康不安を気遣う報道ばかりだ。首相が不在なのに一体、何を考えているのか。実際、安倍は何もしていない。このままでは国民の生命が新型コロナに奪われるだけでなく、この国の経済も野垂れ死にしかねない。
立憲民主党と国民民主党の合流で野党はようやく一塊になり、政権交代可能な受け皿が期待できそうだが、問題は何をなすべきか、だ。現政権の責任を徹底追及して、国難の新型コロナに与野党が協力して当たり、検査と隔離の徹底や治療方針の確立を急がなければいけない。ボンボン首相は失敗の責任を取れず、精神的弱さをさらけ出し、政府は麻痺している。今こそ野党の出番ではないのか。
金子勝 立教大学大学院特任教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。
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