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『バイキング』『報ステ』も吉村知事の「大阪は早めに人工呼吸器」発言のデタラメぶりを追及! 突っ込まれた吉村は遠い目で…
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2020.08.20 『バイキング』『報ステ』も吉村知事「人工呼吸器」発言のデタラメ追及 リテラ
吉村洋文公式サイトより
先日、本サイトで報じた「大阪の重症者が多いのは、人工呼吸器を早めにつけてるから」なるデタラメ発言。
14 日の取材で、「重症者の増加をどうとらえているのか」という記者からの質問に、大阪府の吉村洋文知事は、こんな驚きの回答をしていた。
「治療的な観点でいくと、報告受けているのが、大阪の場合は、死者をできるだけ減らしたいということで、できるだけ早めに気管切開をして、人工呼吸器をつけて、命を救う治療を優先している」
本サイトでは16日に、この吉村発言について、「厳格にガイドラインが決まっている医療行為で、特定の地域だけ人工呼吸器を早くつけるなんてことは聞いたことがない」「人工呼吸器は、酸素吸入が困難になった人を助けるためのものだから、早めにやったからといって、コロナを治療できるわけでも、死亡者を減らせるわけでもない」と、疑義を呈していた。
当時はこの吉村発言を取り上げ検証していたのは、関西テレビのニュース番組『報道ランナー』だったのだが、今週に入って『バイキング』(フジテレビ)、『報道ステーション』(テレビ朝日)、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)などのメディアも、この吉村発言を報道。そのデタラメぶりを指摘していた。
なかでも18日放送の『報ステ』では、大阪府医師会・茂松茂人会長が「治療はどこで受けても同じ治療をする」「大阪だけ、できるだけ早く人工呼吸器をつけるということはまずないと思う」と否定。
生中継で出演していた吉村知事は、この医師会長の否定発言をぶつけられ、あらためて認識を突っ込まれると、急に遠い目になって、明らかにうろたえた表情で、「重症患者を診ているのは大きな病院で、そこの先生に『人工呼吸器を早めにつけて、それで命を救う』と聞きました」と弱々しく抗弁する一方で、「まあ、それは一部あると思いますが、それだけでは説明つかないと思っています」と、さりげなく14日の発言を微修正した。
さらに、小木逸平アナが、さらに「大阪は早めに人工呼吸器」発言について茂松会長は否定しているが吉村知事が現場から聞いた話ではそれが重症者数に一部含まれているという認識なのか、と念押しするように突っ込むと、吉村知事は目をパチパチさせながら、こんなことをまくし立てた。
「コロナの、治療の、何か方針のところでも、何か全国の、厚労省が出してるやつだったかな? ちょっと記憶、うろ覚えですけど、そこでも一部出てたと思います」
「人工呼吸器にあまりがあるようだったら早めにというのは、現場のいちばん最先端でやってるお医者さんから、僕は聞きました」
知事の発言とは思えない曖昧すぎる話を重ねた上、最後は「でもそれがすべてではないと思います」とごまかすのだった。
「ポビドンヨード がコロナに効く」発言に続き、吉村知事のデタラメぶりを露呈した「大阪は早めに人工呼吸器」発言。いち早く検証した記事を以下に再録するので、あらためてご一読いただきたい。
(編集部)
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■吉村知事が重症者急増に「大阪が早めに人工呼吸器をつけてるから」とまたデタラメ発言…現場の医師も「そんな事実ない」
拡大が止まらない新型コロナ感染、ここにきて感染者数だけでなく重症者や死亡者が一気に増えてきた。15日時点で重症者は新たに18人増えて229人。死亡者も13〜15日の3日間で27人にのぼっている。
特に深刻なのが大阪で、15日時点での重症者は東京の3倍以上にのぼる70人。府内の重症者数はこれまで国の緊急事態宣言が発令されていた4月19〜21日の65人が最多だったが、過去最多を記録したことになる。
しかし、考えてみればこの現状は当然だろう。7月から8月はじめにかけてものすごい勢いで感染が再拡大し、完全に市中感染が蔓延の様相を呈していたのだから、そのあと、高齢者や持病を持っている人たちに感染が広がり、重症者や死者が続出するのは目に見えていた。
ところが、安倍首相や西村康稔コロナ担当相、菅義偉官房長官らは「若い人や夜の街が大半で、重症者は少ない」と移動自粛や休業要請を拒否し、GoToキャンペーンを強行。大阪府の吉村洋文知事も同じく「若い人が多く、重症者は少ない」と本格的な移動自粛や休業要請を行わなかった。
その結果がこれである。いったい彼らは重症者、死者の急増というこの現実を前にどう申し開きをするのか。と思っていたら、重症者が全国で最も急増している大阪府の吉村知事が、例の「ポビドンヨードがコロナに効く」に続いてでとんでもないフェイクを駆使して抗弁した。
14 日の取材でのこと。記者から「重症者の増加をどうとらえているのか」と聞かれた吉村知事は、こう答えたのである。
「治療的な観点でいくと、報告受けているのが、大阪の場合は、死者をできるだけ減らしたいということで、できるだけ早めに気管切開をして、人工呼吸器をつけて、命を救う治療を優先している」
ようするに、大阪の重症者が多いのは、重症者の要件である人工呼吸器を早めにつけているからだ、と釈明したのだ。
ちょっと何を言っているのか意味がわからない。「気管切開」は「気管挿管」の言い間違いだろうからつっこむつもりはないが、厳格にガイドラインが決まっている医療行為で、特定の地域だけ人工呼吸器を早くつけるなんてことは聞いたことがない。それに、人工呼吸器は、酸素吸入が困難になった人を助けるためのものだから、早めにやったからといって、コロナを治療できるわけでも、死亡者を減らせるわけでもないと思うのだが……。
実際、この発言には、ポビドンヨード問題と同じく、医療関係者からも批判の声が上がっている。
たとえば、大阪大学医学部病理学教授・仲野徹氏もこの発言を取り上げたツイートをRTするかたちで、こう指摘している。
〈大阪だけ治療が違う???ありえない妄言を吐くようになったらおしまいでしょう。こんなことでごまかせると思っているのか、吉村知事は。粛々と重症化率の高さを受け入れないと、とんでもないことになる〉
さらに、ふだん吉村知事万歳の在阪テレビ局のなかにも、この「大阪は早めに人工呼吸器」発言に疑問を呈する番組があった。
■『報道ランナー』の取材に、現場の医師も「人工呼吸器を早めにつけてない」
14日、関西テレビのニュース番組『報道ランナー』で、吉村知事の会見動画を紹介したうえ、新実彰平アナウンサーが「複数の現場医師に取材した」として、「大阪だけ人工呼吸器を付けるのが早いということはないと思う」と声をそろえていたことを紹介。吉村知事の発言が「エビデンスがはっきりしない」と指摘したのだ。
さらに、コメンテーターとして出演していた宮下修行・関西医科大教授も人工呼吸器が治療方法ではなく、酸素量が下がった人の酸素を保つために付けるもので、「早めに装着しても本質的には治療に結び付かない」「死亡者を減らすことにも繋がらない」といった内容のコメントをした。
「この問題を取り上げたテレビのニュース番組はいまのところ『報道ランナー』だけですが、かなり丹念に取材していたようです。取材先も一般的な医師だけではなく、コロナ治療の現場ではたらいている医師にあたって、『早めに人工呼吸器をつけろという指示は出てないし、そういう措置もしていない』という証言を得たと聞いています」(在阪記者)
ようするに、吉村知事が「重症者の急増」の言い訳として持ち出した「大阪だけ人工呼吸器を早めに装着」発言は、常識はずれ、非科学的な方針というだけでなく、そもそもまるっきり嘘だった可能性が非常に高くなっているのだ。
感染拡大、重症者急増を防げないばかりか、また口から出まかせ。なぜ、こんな人物が大阪府民から圧倒的支持を得て、メディアが持ち上げ続けるのか、不思議でしようがないが、しかし、その空気も少し変化が訪れているらしい。前出の在阪記者がこう語る。
「たしかに、例のうがい薬発言以降、きちんと批判しようという動きも少しだけ出てきていますね。今回の『大阪だけ人工呼吸器を早めに装着』発言も『報道ランナー』が報道したあと、ツイッターなどでも話題になったことで、新聞社や他のテレビ局のなかにも取材に動いている社があるようです。15〜17日まで吉村知事は夏休みですが、18日にはこの発言についての質問が出る可能性もある」
ポビドンヨードうがい薬発言のときは、「コロナに効く」「コロナに打ち勝つ」といいながら、批判を浴びると、翌日の会見で「予防効果があるとは、ひと言も言っていない」などと言い張ったうえ、「僕が感じたことをしゃべり、『それは間違いだ』と言われたら、僕自身、言いたいことが言えなくなる」と、自分が知事だということを忘れたようなセリフを口にし、ネットで“ポイズン吉村”とつっこまれた吉村知事。18日はどんな開き直りと詐術的言い訳をするつもりなのだろうか。
(編集部)
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