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※2020年8月17日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
https://twitter.com/Trapelus/status/1295257202362478592
※文字起こし
8月15日、終戦75年の節目となる全国戦没者追悼式に出席した安倍首相の周囲には、異様なムードが漂っていた。
大メディアの報道では、安倍が式辞でアジア諸国への加害責任に8年連続で触れなかったこと、従来は取り入れてきた「歴史に謙虚に向き合い」「歴史の教訓を深く胸に刻み」といった文言が消え、初めて「積極的平和主義」に言及したことがニュースになった。
敗戦国のトップが歴史の教訓に背をそむけ、軍事的にも国際平和に貢献するという持論を高らかにうたい上げる――。およそ戦没者追悼に似つかわしくない光景にギョッとするが、それ以上に出席者を驚かせたのは、不戦の誓いをないがしろにする勇ましい言葉とは裏腹な安倍のたたずまいだった。
「式辞の原稿を読む声は早口で弱々しく、かすれがちだった。壇上からスロープを下りてくる時も体がふらついてつらそうだったし、自席に座ってからも、疲れ切ったうつろな表情で天を仰いでいて、心ここにあらずといった様子でした。このところ聞こえてくる体調不良説が信憑性をもって感じられました」(現場にいた報道カメラマン)
盟友の甘利税調会長も、16日のフジテレビ系番組で、首相の体調を案じていた。なんでも、安倍は新型コロナウイルス対応で疲労が蓄積しているそうで、「ちょっと休んでもらいたい。責任感が強く、自分が休むことは罪だとの意識まで持っている」というのだ。「数日でもいいから、強制的に休ませなければならない」とまで言っていた。
政権トップの健康状態について、それも「休ませなければ」と体調不安説を裏書きするような発言を側近が公の場でするのは異例のことだ。17日には東京・信濃町にある慶応大学病院に入った。検診を行うためで入院などの予定はないというが、6月に行った定期検診の「追加検査」ということも分かっている。それほどまでに安倍の体調は深刻ということなのか。
疲れているのは国民の方だ
だが、甘利発言を真に受けるわけにもいかない。安倍の責任感が強いなんて初耳だ。不祥事のたびに「責任を痛感」と口にはしてきたが、一度も責任を取ったことはないのだ。責任感が強いリーダーであれば、このコロナ禍で会見から逃げ回ることなく、もっと前面に立って、国民の不安払拭に努めそうなものである。
それに、罪の意識を持てるだけの理性があるのなら、数々の疑惑を嘘や隠蔽でゴマカし続けて厚顔無恥ではいられないだろう。
「コロナ対応で、疲れるほどのことを安倍首相がしてきたでしょうか。官邸が打ち出した策はことごとく裏目に出ている。あとは自治体や国民の自己責任に丸投げじゃないですか。
今年1月から147日連続で出勤などとアピールしていますが、首相動静を見る限り、最近は午後から官邸に出勤して決まったメンバーと会うだけの“半休”状態が続いている。疲れているのは国民の方ですよ。自分の言葉で語れず、コロナ対応もやる気がないのなら、もはや体調ではなく、政権担当能力の問題です。8年もやってきた首相が『休みたい』なんて、普通なら退陣表明と思われても仕方がありません」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)
戦没者追悼式から私邸に直帰した安倍は、そのまま夏休みに入ったとされる。そして今月24日には、第2次政権発足から連続在任日数が2799日に達し、大叔父の佐藤栄作を抜いて歴代最長に躍り出るわけだ。
第1次政権を合わせた通算在任日数では、すでに桂太郎を超えてトップに立っているが、これだけ長期で実績がない政権というのも珍しい。このままでは、小さなマスクひとつがレガシーになりかねない。なんとしても佐藤栄作超えを達成して、求心力を回復したいところだろう。
国民生活も瀕死のコロナ禍で政治空白は許されない |
「批判から逃げ、夏休みで姿をくらませて最長不倒記録を打ち立てるなんて情けない。国会を開きたくないから体調不良を装って雲隠れするのではないかという仮病説まで出ています。ただ、首相の表情は明らかにおかしくて、体調がすぐれないのは確かでしょう。体力的にも精神的にも限界のように見える。レガシーにしたかった来夏の東京五輪は世界的なコロナ流行で絶望的だし、改憲も画餅に帰してしまい、後ろ盾の米トランプ大統領の再選も危うくなっている。解散を打って起死回生という状況でもなくなっています。コロナの感染拡大は止まらず、国民経済も悪化の一途で、無能内閣の支持率は急落している。これまでは共謀罪や安保法制、モリカケ問題などで支持率が下がっても、国会を閉じて外交パフォーマンスなどで目くらましをすれば回復していたものですが、コロナウイルスは“やってるフリ”でごまかせません。何をしても、何もしなくても批判される。こうなると完全にレームダックで、逆境に弱い首相の気力は持たないかもしれません」(政治評論家・本澤二郎氏)
安倍は求心力が低下すると、タカ派色を押し出して右派の支持層に媚びるのが常套手段で、それが今年の戦没者追悼式での式辞や、4閣僚の靖国参拝にも表れているのだろうが、もうそんな小手先では政権浮揚などできそうにない。
時事通信が7〜10日に実施した今月の世論調査で、内閣支持率は前月比2・4ポイント減の32・7%と第2次政権発足後2番目に低い数字だった。新型コロナウイルス感染拡大への政府対応を「評価しない」と答えた人は59・6%に上り、「評価する」の19・4%を大きく上回った。
NHKの調査でも支持率は34%と第2次政権で最低を更新。内閣支持率と与党第1党の支持率を足して50以下になると内閣が倒れるという「青木の法則」も目前だ。
麻生に政権移譲の憶測も
そんな中、15日午後に麻生財務相が安倍の私邸を訪れ、1時間ほど密談したことがさらなる臆測を呼んでいる。
「来月にも予定されている内閣改造人事など、今後の政権運営について相談したといわれていますが、“休ませなければならない”総理が夏休みに入ったタイミングで、わざわざ私邸に行ってそんな話をするでしょうか。そもそも、求心力を失った安倍総理が人事なんてやれるのか。佐藤栄作超えまでは何としてもしがみつくけれど、歴代最長の金字塔を打ち立てたら退陣し、麻生副総理に政権移譲する相談をしたのではないかという噂で政界はもちきりです」(自民党中堅議員)
コロナ対策は待ったなしで、野党は早期の国会召集を求めているが、与党が応じる気配はない。「いずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない」という憲法53条も無視して、安倍のメンツだか体調だかを守ることに躍起だ。
「国会に出られない首相なんて、本来は退陣するしかないのですが、悪事のかぎりを尽くしてきた安倍首相は、体調不良でも辞めるに辞められないのでしょう。天敵の石破元幹事長が政権を握れば、訴追される可能性がある。9月の人事で二階幹事長を交代させれば、菅官房長官や石破氏と組んで逆襲される恐れもある。改造人事に着手して支持率回復を狙ったところで、臨時国会を開けるのかさえ分かりません。それで、信頼できる麻生財務相と頻繁に会い、どうやってトンズラすれば助かるのかを協議しているのではないか。例えば体調不良を理由に入院して、麻生氏にワンポイントで臨時代理を託し、来年秋の総裁選まで時間稼ぎをしてもらって逃げ切る。あるいは、大臣室で現ナマを受け取ったことを認めながら、病院に逃げてウヤムヤにした甘利氏に手口を教わっているのかもしれません。平時ならともかく、このコロナ禍に呆けたような夏休みで、その間にも保身と私利私欲の延命を画策しているとしたら度し難い話です」(本澤二郎氏=前出)
コロナ対応も人事もできない、やれない。国民生活に目が向いていない。そんな首相はいつ辞めてもらっても構わないし、健康不安を抱えているのであれば、ゆっくり療養していただきたい。国民生活も瀕死で、政治空白は許されないのだ。体調不良説をはじめとする一連の動きが退陣準備なら、いたって妥当な話である。
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