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専制と覇権主義は歴史に対する冒涜だ ここがおかしい 小林節が斬る!
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277360
2020/08/16 日刊ゲンダイ
海外の調査報道によれば中国が新疆ウイグル自治区の住民に対して「民族浄化」を行っている。要するに、ウイグル族は間違った思想に染まっているとして、強制収容所に入れて思想改造教育を行っている……とのことである。加えて、ウイグル語の使用やウイグル族の歴史書の出版も禁じられているとのことである。さらに、拷問や強制不妊手術といった報告まである。
これはまさに、第2次大戦敗戦前にドイツのナチスがユダヤ人に対して行ったホロコーストに等しい。これは、明らかに人道に対する罪であり、文明に対する反逆とも言える。
また、今、香港で起きている事態は、第2次大戦敗戦前の大日本帝国が施行した治安維持法体制と同じである。市民が単に表現の自由を行使しただけで「国家に対する反逆」だとして刑事手続きを進めるなどということは、自由と民主主義が保障された国ではあり得ない。これは典型的な「専制」で、これも文明の進歩に対する冒涜である。
また、香港の現状は、1997年に中国に返還された際に、50年間は資本主義と高度の自治を保障するとした国際公約に違反する。
さらに、南シナ海の公海上に人工島を造り軍事基地にして、それが領土でその周りが領海だと主張する行為は、まるで国際法を公然と無視した「海賊」のごとき所業である。歴史的にも国際法上も日本の領土以外の何ものでもない尖閣諸島を自国の領土だと主張して公船を派遣して日本の漁船を脅かす所業も国連安保理常任理事国、つまり世界に責任のある5大国の一員らしくないものである。
世界が中国の専制と覇権主義を黙認した場合には、世界がかつて「大航海時代」と称した15〜17世紀の弱肉強食の植民地獲得競争時代に逆戻りしてしまうことになる。
さまざまな失敗を経てここまで成長してきた現代の国際社会として、自由と民主主義を信ずる先進諸国は今、連帯して中国の行いをいさめ、牽制し続ける責任があるはずだ。
これは、かの国に対する「内政干渉」などではない。これは「人類」と「世界」が中国による勘違いな挑戦に応えることで、中国に「文明」の共有を求めることに過ぎない。
小林節 慶応大名誉教授
1949年生まれ。都立新宿高を経て慶大法学部卒。法学博士、弁護士。米ハーバード大法科大学院のロ客員研究員などを経て慶大教授。現在は名誉教授。「朝まで生テレビ!」などに出演。憲法、英米法の論客として知られる。14年の安保関連法制の国会審議の際、衆院憲法調査査会で「集団的自衛権の行使は違憲」と発言し、その後の国民的な反対運動の象徴的存在となる。「白熱講義! 日本国憲法改正」など著書多数。新著は竹田恒泰氏との共著「憲法の真髄」(ベスト新著)
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