http://www.asyura2.com/20/senkyo275/msg/134.html
Tweet |
日本の敵はどこに?コロナ対策より防衛費に予算を割く愚行 三枝成彰の中高年革命
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277330
2020/08/15 日刊ゲンダイ
尖閣での中国の動向に警戒(河野防衛相)/(C)共同通信社
世界の有名な歌劇場といえば、ミラノのスカラ座、パリのオペラ座、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場だ。世界のクラシック愛好家はもちろん、音楽に詳しくない観光客も引きつけるオペラの殿堂である。
その運営が危機的状況に追い込まれているようだ。先日帰国したイタリア在住のオペラ歌手によると、スカラ座は潰れそうなほどの危機に瀕しているという。またイタリアの劇場では、数年前から歌手たちへのギャラの未払いもあると聞いている。
ヨーロッパでは主要な音楽祭の多くが中止や規模縮小となった。スカラ座も2月のキャンセル以降、公演ができない状態。9月から来シーズンを開始すると決めたが、予定通り実現できるのかは不透明だろう。ドイツでは、3人以上の合唱団の活動は禁止され、違反すれば罰金を取られるそうだ。もっともドイツでは、州によって細かな違いはあるものの、芸術家に対して補助金を拠出している。総額1200億円規模の支援だ。
日本でもフリーランスの芸術家1人に20万円、20人以上の団体に最大150万円という支援策を決めた。むろん十分なレベルとはいえないが、ほかの個人向けや個人事業主向けと比べて格段に劣るわけでもない。いずれの支援策も、そもそも満足できるような内容ではないのだ。
もちろん、いくら国債を発行するにしても財源が無尽蔵にあるわけではない。バランスを考えるのは大事だろう。だとすれば、防衛費を見直すべきである。いたずらに増やすばかりになっているが、いったい日本の「敵」が世界のどこにいるというのだろう。いくら軍事費を増やしたところで、北朝鮮が本気でミサイルを撃ってくるはずがない。もしもミサイルを発射すれば、自らが破滅するだけだ。
最近は中国とアメリカが険悪になっている。中国は日本の尖閣諸島にも、盛んにちょっかいを出してくる。だからといって、米中間に戦争が起きるはずがないのだ。軍事力をもって尖閣諸島を攻め落とすつもりもない。やれば国際社会から猛烈な非難を浴びることは目に見えている。
秋田と山口に配備するはずだったイージス・アショア計画(いずれもハワイとグアムの米軍基地を守るためだったといわれている)も断念したことだし、アメリカから言い値で大量に戦闘機や武器を購入する現状も見直すべきだ。日本は、カネのかけどころを間違っている。
三枝成彰 作曲家
1942年、兵庫県生まれ。東京芸大大学院修了。代表作にオペラ「忠臣蔵」「狂おしき真夏の一日」、NHK大河ドラマ「太平記」「花の乱」、映画「機動戦士ガンダム逆襲のシャア」「優駿ORACIÓN」など。2017年、旭日小綬章受章。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK275掲示板 次へ 前へ
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK275掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。