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巨大国家財政資金の使い方がおかしい
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2020年7月19日 植草一秀の『知られざる真実』
GoToキャンペーンが提起する問題は財政のあり方の問題だ。 4月7日に安倍内閣はコロナ経済対策を示した。 事業規模108兆円の施策だとアピールしたが、政府が実際に支出する財政資金ははるかに小さい。 属性の異なるあらゆる数値をごちゃまぜにして、見かけの数字だけを膨らませる。 健全な手法ではない。 実際に政府から支出される金額は国会での議決を経なければならない。 予算に計上される金額が真の財政支出である。 これを「真水」と表現する。 4月6日付ブログ記事 「国民をなめ切っている利権まみれ安倍経済対策」 https://bit.ly/2WAVLz5 同メルマガ記事 「最低最悪の安倍コロナ経済対策の正体」 https://foomii.com/00050 でもこのことを指摘した。 4月7日のコロナ対策で安倍内閣が提示した予算規模は一般会計で16.7兆円、特別会計で1.9兆円の合計18.6兆円でしかなかった。 安倍首相は会見で「世界的にも最大級の経済対策を実施することといたしました」と述べたが、針小棒大とはこのことをいう。 誇大宣伝なのだ。 その後、コロナ対策の内容について批判が噴出して、安倍内閣は閣議決定した予算案の書き換えに追い込まれる失態を演じた。 国民への給付金が「条件付き給付」から「条件なし給付」に変更された。 補正予算規模は9兆円積み増しされた。 安倍コロナ対策の基本のひとつが「ドケチ財政」だった。 安倍内閣は国民から吸い上げる、国民をゴマのように絞り込むことに熱心だが、国民に対して財政資金を注ぐことには極めて不熱心なのだ。 ところが、その「ドケチ財政」が急変した。 安倍内閣は通常国会に32兆円規模の第2次補正予算を提出し、成立させた。 「ドケチ財政」が一転して「バラマキ財政」に転じている。 予算規模を拡大させたことは方向として正しいが、重大な問題が顕在化している。 それは、財政資金をどのように使うのかという点に関するもの。 これまでの日本の財政論議においては規模だけが対象とされてきた。 財政赤字が大きすぎる、財政規模を縮小するべき、などの批判が提示されてきた。 しかし、財政の論議で本当に重要なのは、規模や赤字の問題ではない。 財政支出の中身の論議こそ、財政論議の核心であるべきなのだ。 32兆円の第2次補正予算において、安倍内閣は10兆円の予備費を計上した。 予備費は安倍内閣が独自の判断で支出内容を決定できるもの。 安倍内閣に10兆円の使途自由の財布を渡してしまうものだ。 日本国憲法は財政支出について国会の議決を必要とすることを明記している。 予備費はあくまでも例外措置であって、基本は国権の最高機関である国会が財政支出の内容を決定する。 これが財政民主主義の大原則だ。 この大原則をなし崩しにする横暴な予算が策定され、成立してしまった。 日本財政の規模は決して小さなものでない。 巨大予算が編成されている。 しかし、その巨大財政資金が主権者である国民のために有用に配分されているか。 ここに最大の問題がある。 GoToキャンペーンの1.7兆円もの財政資金が具体的にどのような個人と企業に配分されるのか。 具体的な検証が必要不可欠だ。 極めていびつな構造が浮かび上がることは間違いない。 他方、豪雨災害により全国各地に被害が広がっている。 その復旧活動を実施する際に「ボランティア」が主力部隊になるのが当然であるかのような報道が目につく。 「ボランティアが不足している」などの報道も多い。 災害復旧にこそ財政資金を投下するべきではないのか。 GoToキャンペーンに巨額の財政資金を投下しながら、災害復旧に財政資金を投下しないことがおかしい。 財政の問題を根本から問い直すことが必要である。 |
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