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小池ゴマカシ都政 陽性患者4割が自宅療養&療養先確定せず
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/276078
2020/07/16 日刊ゲンダイ
お得意の「フリップ」掲示を披露(小池百合子都知事)/(C)日刊ゲンダイ
15日の新規感染者が165人だった東京都。経路不明が約53%と、市中感染の拡大が鮮明だった。小池知事は会見で「感染拡大状況」の警戒レベルを4段階中、最上位に引き上げたと発表し、〈感染拡大警報〉と書かれたフリップを掲げはしたが、相変わらず具体的な対策は打ち出さなかった。しかし、足元ではトンデモナイ事態が進行中だ。300人以上の陽性患者の“行き先”が宙に浮いているのだ。
◇ ◇ ◇
厚労省は症状の軽重にかかわらず、原則として新型コロナウイルスの陽性者には入院を義務付けている。4月2日、医療体制崩壊防止のため、軽症患者については宿泊施設や自宅での療養が可能となるよう事務連絡を発出しているが、現在もやむを得ない場合を除き入院が基本だ。他人にうつす感染症は隔離が鉄則だからだ。
ところが、東京都の状況は危うい。15日夜時点で都内の感染者は1420人。そのうち、行動把握が難しい「自宅療養」が266人もいるのだ。「自宅療養」では、外出してしまう患者もいるに違いない。さらに、入院、宿泊療養、自宅療養のいずれかを把握できていない「入院・療養等調整中」の患者が324人に上る。都は全体の4割超に当たる合計590人の患者の行動をうまく掴めていない状況なのだ。
しかも、恐ろしいのは「入院・療養等調整中」の中に、連絡すら取れない陽性患者が含まれていることだ。小池知事は14日、連絡できていない患者数について「お1人だけです」と必死に火消ししていたが、この説明はゴマカシだ。小池知事は10日の定例会見で、「日々何件か、もしくは10件あたり出ていると聞いております」と発言。「1人だけ」というのは、あくまで14日時点での話。過去には連絡できず“野放し”だった陽性患者が複数いたのは間違いない。
都は合計590人の患者の行動をうまく掴めていない(人でにぎわい混雑する東京・渋谷の「センター街」)/(C)共同通信社
都知事選やってる場合じゃなかった |
14日付の読売新聞は、12日時点の「入院・療養等調整中」患者の多くと都の間で連絡が取れていない状態であると報じている。都の福祉保健局は「過去の人数については把握してない」(感染症対策部)という。
さすがに、国会でも都の医療体制が問題視された。15日の衆院予算委員会で、立憲民主党の本多平直議員は「自宅療養と入院・療養調整中の方が多過ぎる。東京では既に医療崩壊が起きているのではないか」と追及している。
実際、全感染者の4割超を「入院・療養等調整中」患者として扱っているのは、病床と宿泊療養先のホテルの空室数が逼迫しているからではないのか。都が現状、確保する感染症病床はたった1000床程度なのだ。西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏(感染症学)がこう言う。
「連絡が取れない患者について、小池知事は『1人だから問題ない』と言わんばかりでしたが、1人いるだけで大問題。感染拡大をコントロールできておらず、行政としての役割を果たせていない状況です。少なくとも、都知事選は延期し、感染症対策に集中すべきでした。聞こえのいいスローガンを掲げるのは得意のようですが、中身が伴わず、今の状況を招いたようにしか見えません」
都知事選に注力し過ぎた結果、都民の命を危険にさらすとは――これが“女帝”の本性か。
とっくに医療崩壊してるじやない。陽性者を隔離する施設がなく、自宅待機なんて、感染は広がるばかりだ。PCR検査と隔離施設 はセットではじめて、感染縮小が、望めるのだ!
— 壺井須美子 (@hivere) July 16, 2020
警戒レベル引き上げ【小池知事 都内 陽性患者324人療養先確定セズ】都知事選やってる場合じゃなかった 中原英臣氏「連絡が取れない患者について、小池知事は『1人だから問題ない』と言わんばかりでしたが、1人いるだけで大問題。感染拡大をコントロールできておらず...」(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/kjzPMcQZFG
— KK (@Trapelus) July 16, 2020
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