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<5>くすぶる責任論 黒川検事長の“定年延長”を決めた人物は 官邸落日 側近官僚の暴発
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/275603
2020/07/06 日刊ゲンダイ
いったい誰が思いついたのか…(黒川弘務前東京高検検事長)/(C)共同通信社
図らずもコロナ禍で露呈した首相官邸内の覇権争いの末、安倍政権はかつてない政策の見直しを余儀なくされてきた。真っ先に思い浮かぶのが、前東京高検検事長の定年延長問題だ。
世界中がコロナ対策を急ぐ中、日本政府が首相官邸に「新型コロナウイルス感染症対策本部を設置する閣議決定」をしたのが1月30日。安倍政権ではその明くる31日、2月8日に検察官の定年である63歳を迎える黒川弘務に対し、半年間の定年延長を閣議決定した。コロナ対策がひと月近く機能しなかったのは、東京五輪もさることながら、黒川問題に気をとられていたからかもしれない。
定年延長を後付けしようと3月13日には検察庁法の改正法案を国会に提出。大騒ぎになったのはご承知の通りだ。揚げ句に改正は廃案となり、政権の大きなつまずきとなる。おまけに、これが政権内でいまだ内紛のタネとなっているのである。
「いったい誰が検察官の定年延長なんてむちゃな方法を思いついたのか」
その責任論がくすぶっている。もとはといえば、黒川は首相本人ではなく官房長官の菅義偉に近い。騒動の渦中、安倍自身が「黒川さんとは2人きりで会ったこともない」と必死に防御してきたのも、自らの関係性を薄めようとしたからにほかならない。もっとも小中高の一斉休校やアベノマスクしかり、菅はコロナの重要政策で蚊帳の外におかれてきた。
安倍対菅の対立は今に始まったことではないが、決定的なきっかけは昨年8月の小泉進次郎の結婚披露会見だろう。“令和オジサン”で名を上げた菅は、わざわざ小泉に官邸で結婚報告をさせ、「ついでに総理のところに行け」とまで指示した。それを官邸で記者会見させたのだから、今井首相補佐官たち首相側近グループが怒り心頭に発したのは無理もない。以来、官邸における菅外しが始まった。
そんな折の昨年11月、検事総長の稲田伸夫が中心となり、今年2月に定年を迎える黒川の後任として林真琴を東京高検検事長にする人事を官邸に提案した。官邸は林の検事総長含みのその人事案を差し戻し、稲田を黒川の誕生日前に辞めさせ、黒川を検事総長に据えようと画策していった。
だが、このとき菅は官邸の重要な意思決定から外されている。さらに定年延長の閣議決定は、官邸内の亀裂が深まっていった時期と重なる。そこで、菅が安倍政権のために定年延長を発案したとは考えにくい。とすれば誰が定年延長というばかな発想をしたのか。
「あれは辻裕教事務次官がやったことに間違いない。法務省官僚も落ちたもんで、その程度だ」
法務省がやったこと、それは官邸の合言葉になっている。だが、それは単なる逃げ口上にすぎない。
森功 ノンフィクション作家
1961年、福岡県生まれ。出版社勤務などを経て、2003年からノンフィクション作家として活動を開始。「ヤメ検 司法エリートが私欲に転ぶとき」「同和と銀行」「腐った翼 JAL消滅への60年」「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」など著書多数。最新刊は最新刊は「ならずもの井上雅博伝 ヤフーを作った男」(講談社)。
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