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イージス・アショア中止は当然 総辞職に値の大ボラ政治
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/274720
2020/06/17 日刊ゲンダイ
「中止」は当たり前、それで済む話ではない(日米貿易協定調印後に握手する安倍首相とトランプ米大統領)/(C)共同通信社
米国隷従の安倍首相がトランプ大統領のご機嫌取りで主導した陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備計画停止が唐突に発表された。事実上の白紙撤回だ。理由は迎撃ミサイルを撃ち上げた際に切り離す推進装置のブースターの落下地点だ。防衛省は配備予定地の陸上自衛隊むつみ演習場(山口県萩市、阿武町)の演習場内に「確実に落とす」と説明してきたのに、技術的に難しいことが判明。高度2〜3キロから重さ約200キロのブースターが演習場外に落下する恐れがあり、今になって近隣住民の安全を担保できないと言い出したのだ。「安全に配備・運用できる」と主張していたのは真っ赤な嘘だった。
軍事評論家の前田哲男氏は言う。
「防衛省が開いたむつみ演習場の住民説明会に2回参加しましたが、昨年6月の時点でも担当者は〈速度、飛翔方向、上空の風速・風向などによってブースターの落下位置は計算できる〉と自信をもって説明し、まかり間違っても居住地に落ちることはあり得ないと言っていたのです。いい加減にもほどがある。もうひとつの予定地だった陸自の新屋演習場(秋田市)は海上に落下させるといい、配布資料にはむつみ演習場と同じような説明が並べられていた。住民はレーダーの電磁波による健康被害も心配していて、防衛省のもろもろの説明に納得がいかないから反対運動をしていたのです。河野防衛相はおわびに出向くそうですが、そんなことで済まされるのか。住民は2年間も不安を抱えていたんですよ」
そもそも、陸上イージスをめぐっては、導入の経緯も配備予定地の選定もメチャクチャだった。トランプ就任7カ月後の2017年8月、核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮の脅威を理由に、2プラス2(日米外務・防衛担当閣僚会合)で当時の小野寺防衛相がマティス国防長官に導入方針を伝達。3カ月後の11月に初来日したトランプは「非常に重要なのは(安倍)首相が膨大な量の兵器を買うことだ」と安倍ににじり寄り、政府は12月に2基導入を閣議決定した。まもなく、防衛省はむつみ演習場と新屋演習場などを候補地に選び、18年に実地調査を開始。昨年5月にむつみ演習場と新屋演習場を「適地」とする報告書をまとめ、地元に伝えた。
地元は猛反発だった(C)共同通信社
地元紙スクープで怒り爆発
そうした中、およそ1週間後に地方紙の「秋田魁新報」が報告書にある調査データのずさんさをスクープ。「不適」となった候補地は弾道ミサイルを探知・追尾するレーダーの妨げとなる山の仰角が過大に算出され、誤データが複数に上ることを突き止めたのだ。その後の住民説明会で東北防衛局職員が居眠りして地元の怒りを増幅させた上、内部調査で地図サービス「グーグルアース」を使った手抜き調査も判明。今年5月に防衛省は新屋演習場への配備を断念し、秋田県内を中心に新たな候補地を検討し直すとしていた。のちに新聞協会賞を受賞した特報を秋田魁新報が打たなければ、どうなっていたのか。沖縄県民を苦しめる米軍普天間基地の辺野古移転問題を引くまでもなく、安倍政権は計画を強引に進め、近隣住民は危険と隣り合わせの生活を余儀なくされていただろう。
安倍は口を開けば「国民の生命と財産を守リ抜く」と言うが、場当たり連続の新型コロナウイルス対応を振り返れば、決めゼリフが嘘っぱちなのは疑いようがない。緊急経済対策の目玉としていた現金給付をめぐり、「減収世帯30万円」で押し切ったのに、世論の猛反発を食らうと「一律10万円」に変更。このドタバタで支給時期は後ろ倒しになり、世帯全体の給付率は12日時点で43・7%。緊急事態宣言発出から2カ月も経つのに、いまだ半数以上の家庭に支援は届いていない。PCR検査の「1日2万件体制」は安倍の豪語から1カ月半後にようやく整備されたが、実施されないまま。悪評ふんぷんの上、配達完了まで2カ月半を要したアベノマスクについては繰り返すまでもないだろう。この政権の迷走、デタラメ、口からデマカセには何度も驚かされてきたが、まだまだネタが尽きない恐ろしさ。陸上イージス配備計画の「中止」は当たり前。しかし、それで済む話ではない。総辞職に値する大ボラ政治がまたひとつ明るみに出たのだ。
米国が虎視眈々と狙う中距離ミサイル配備 |
16日の衆院安保委員会に出席した河野防衛相は、陸上イージスの米国などとの契約額は約1800億円で、すでに120億円超を支払い済みだと説明。ブースターを演習場内などに落下させるためにはミサイル本体の改修も必要になるため「2000億円、10年というコストと期間をかけるのは合理的ではないと判断した」と理解を求めた。秋田市が地元の野党共同会派の寺田学議員(比例東北ブロック)は「今回の判断は英断だと思う」と持ち上げていたが、お人よしが過ぎるんじゃないか。
そもそも、なぜ秋田市と萩市ありきでイージス・アショアの配備計画は進められていたのか。本当に日本の防衛のためなのか。北朝鮮のミサイル発射基地からむつみ演習場と新屋演習場を抜けた延長線上には、それぞれハワイとグアムの米軍関連施設がある。日本ではなく、米軍の弾道弾防衛の最適地として選定されたとの見方がもっぱらなのだ。契約額約1800億円の取り扱いについては米国と協議する方針だというが、“武器商人”のトランプが黙っているだろうか。トランプに首根っこを押さえられた安倍がまたも火事場ドロボーをはたらく可能性がある。
「陸上イージスの撤回は第1幕とみるべきでしょう。米国側の了承なしに、日本政府が決断したとは思えません。トランプ大統領は昨年、ロシアとの中距離核戦力(INF)廃棄条約を破棄。中国の台頭を念頭に中距離ミサイルの東アジア配備を検討していて、昨年末には新型ミサイルの発射実験に成功した。陸上イージス返上と引き換えに中距離ミサイル配備をのませ、日本を盾から矛に変える路線転換を押し込んだのではないか。安倍政権は新たな日米密約を結んだのではないか。非常に懸念されます」(前田哲男氏=前出)
国防族も「敵基地反撃能力」要求
怪しいのが自民党の国防族の動きだ。
16日の国防部会と安全保障調査会の合同会議で、陸上イージス導入を閣議決定した当時の防衛相だった小野寺は「今まで嘘をついてきたのか」と声を荒らげて防衛省をヤリ玉に挙げる一方、新たな抑止力として「『敵基地反撃能力』を持つべきだ」と改めて主張していたのだ。トランプにすり寄るために国民の命を軽視し、こうも嘘を重ねる政権がなぜ存続できるのか。
高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう言う。
「陸上イージスはすでに東欧で運用されていて、ブースター落下問題は予見可能性があったにもかかわらず、安倍政権はシラを切って国民の生命を危険にさらそうとした。その上、国民にロクに説明しないままトランプ政権と新たな取引をするリスクがある。本来は総辞職するのが筋ですが、国民をナメきり、防衛を理解していないから何をやっても大丈夫だとタカをくくっているのでしょう」
コロナ禍は収束の気配がないのに、通常国会は予定通りに17日に閉会。野党が求める通年国会をアベ自民が突っぱね、安倍はトンズラするつもりだ。モリカケ桜問題は言うに及ばず、内閣がいくつ吹っ飛んだかわからないほどの疑惑を抱える政権の延命をいつまで許すのか。
日刊ゲンダイ
— 但馬問屋 (@wanpakuten) June 17, 2020
【卒業証書公開 本紙記者排除】
【イージス・アショア 総辞職に値の大ボラ政治】
『「中止」は当たり前、それで済む話ではない』
「この政権の迷走、デタラメ、口から出まかせには何度も驚かされてきたが、まだまだネタが尽きない恐ろしさ」
“嘘を重ねた政権がなぜ存続できるのか” pic.twitter.com/d5jZwoJafb
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— 🐾小太郎@Kanagawa😷 (@kotaro_reiwa444) June 17, 2020
【イージス・アショア 総辞職に値の大ボラ政治】「中止」は当たり前、それで済む話ではない この政権の迷走、デタラメ、口から出まかせには何度も驚かされてきたが、まだまだネタが尽きない恐ろしさ トランプにすり寄るために国民の命を軽視し、嘘を重ねた政権がなぜ存続できるのか(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/fDx4GRg8yS
— KK (@Trapelus) June 17, 2020
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