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— 文春オンライン (@bunshun_online) June 17, 2020
「前田ハウス」国会答弁に疑義 「250万振り込んだ」音声を入手
https://bunshun.jp/articles/-/38463
6/17(水) 16:00配信 「週刊文春」編集部 文春オンライン 週刊文春 2020年6月25日号
経産省・中小企業庁長官の前田泰宏氏(56)のテキサス“癒着”旅行問題が国会にも波紋を広げる中、「週刊文春」は、前田長官が「前田ハウス」運営に直接かかわっていたことを示す音声やメールを入手した。その音声によれば、旅行直前の2017年2月、前田氏は民間業者との会合の場で、「前田ハウス」の賃料として「250万振り込んだ」と明言している。
国会答弁に立つ前田泰宏氏 ©共同通信社
前田氏は、2017年3月8日から12日、アメリカ・テキサス州オースティンで開かれる大規模イベント「サウス・バイ・サウスウエスト」に参加。現地アパートの一室を借り上げ、「前田ハウス」と称して100人規模のパーティを毎晩のように行なっていた。
国会で疑惑を追及されると、前田氏は「知人の一人がシェアハウスを借りて宿泊しようとしていたので、自分も参加することにした」などと述べ、自分はあくまで参加者の一人にすぎないと主張。またテキサス旅行の目的について前田氏は国会で「企業との意見交換や最新技術の動向に関する視察。旅行ではない」と断言している。
パーティの様子(左端が前田氏)
ところが音声データでは前田氏自身が、〈泊まるとこなかったんでね、アパート貸し切ったんです〉と自ら場所を借りたことを告白。さらに民間業者の一人にアパートの賃料について問われると、〈高い高い! え〜っとね、6連泊でね、250万振り込んだ。俺、離婚されるかなぁ思った〉と答え、〈定期預金、一個崩したからね〉と嘯いている。
前田ハウスは宿泊の定員を15名に設定し、「宿泊費+パーティ代」の名目で一人21万円を徴収していたが、前田氏は、別の民間業者に宿泊するようメールで勧誘していた。
〈いかがでしょうか。宿泊が一番いいですが、パーティなどでもいいと思います。
ちなみに、宿泊の空きは3枠あります。 経産省 前田〉
これらの音声やメールが指し示すのは、前田氏がアパートを自ら借り上げ、民間業者から参加費21万円を集金する実態にほかならない。
「前田ハウス」の外観(グーグルマップより)
さらに次の音声を聞くと、別の目的が浮かび上がってくる。
〈1人ダンサー連れて行こうかと……ダンサーアカンかったな(笑)こんなもんあれでしょ、もうなんか遊んでるか仕事してるか分かんないようにしとけっちゅうことなんでしょ〉(前田氏)
公務員の倫理に詳しい国際基督教大学特任教授の西尾隆氏が指摘する。
「国家公務員法の第99条は『職員は、その官職の信用を傷つけ、又は官職全体の不名誉となるような行為をしてはならない』として、公務員の信用失墜行為を禁止している。前田氏の一連の行動はこれに当たると考えられる。疑惑や不信感を持つ国民に対して、納得のいく説明をしなくてはなりません」
パーティの様子
経産省によると、前田氏のテキサス旅行には、経産省から交通費約69万円、滞在費8万6000円が前田氏に支出されている。前田ハウスが定員15名を満たしていた場合、利益が生じる可能性もあり、このテキサス旅行を巡る経費処理がどのようになっていたのか、前田氏はさらなる説明を求められそうだ。
6月18日(木)発売の「週刊文春」では、前田氏の発言の詳細、民間業者に送った前田ハウス勧誘メールの他、電通下請け企業による博報堂への“妨害工作メール”についても詳報している。
【動画】中小企業庁前田泰宏長官 前田ハウス「250万大奮発」音声公開
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