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新型コロナウイルス感染拡大の中、日本を含むアジア地域の感染による死者の割合って?差をもたらす背景には何があるのかな?【毎日新聞なるほドリ】
— みんなのなるほドリ (@smilenaruhodori) June 9, 2020
RT: 【毎日新聞】<クローズアップ>「新型コロナのミステリー」 日本、死者数なぜ少ない https://t.co/WUBLlTtfHe
『PCR検査を大量には実施していなかった日本で死者数が少ないことについては「多くの科学者が困惑している」と指摘した。』。と現時点での様々な仮説を集めた良記事。
— Jack Kageyama (@JackKageyama) June 12, 2020
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クローズアップ
「新型コロナのミステリー」 日本、死者数なぜ少ない
https://mainichi.jp/articles/20200610/ddm/003/040/072000c
毎日新聞 2020年6月10日 東京朝刊
新型コロナウイルス感染が世界中に拡大する中で、日本を含むアジア地域で報告されている感染による死者の割合は、今のところ欧米各国に比べて少ない。米紙ワシントン・ポストが「新型コロナのミステリーの一つ」として検証記事を組むなど、世界的に注目を集めているが、差をもたらす背景には何があるのだろうか。【岩崎歩、柳楽未来、小川祐希】
◆仮説(1)
肥満率、生活習慣影響か
新型コロナウイルスの死者数は、地域で大きな違いがある。英オックスフォード大の研究者らが公表している「Our World in Data」によると、欧米では、人口100万人あたりの死者数が100人を超える国が少なくない(6日現在)。最も多いのは英国で593・1人。欧州の中では比較的少ないドイツでも103・2人だ。米国では3月以降感染者が爆発的に増え、329・7人に上る。
一方、アジア各国・地域はこれらの国と比べて2桁も少ない。比較的多い日本でも7・2人。韓国は5・3人、台湾にいたっては0・3人に抑えている。
中でも、日本で死者数が少ないことは、海外メディアには特に不思議に映るようだ。ワシントン・ポスト(電子版)は5月28日、研究者の注目を集めるこの「ミステリー」を検証する記事を掲載した。「アジアでは、重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)の経験が、新しい脅威に対して素早く反応することを可能にした」と評価。一方、韓国のようにPCR検査を大量には実施していなかった日本で死者数が少ないことについては「多くの科学者が困惑している」と指摘した。
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は5月29日付の記事で日本のPCR検査数が先進各国より少ないことに言及。「感染の広がりを見えなくし、感染爆発と医療崩壊を招くと専門家は危惧したが、それは起きなかった」と驚きを示した。
日本ではなぜ欧米より死者が少ないのか。重症化しやすい肥満の人が欧米より少ないこととの関連に注目する専門家もいる。
肥満度は体重(キロ)を身長(メートル)の2乗で割った「体格指数(BMI)」という指標で比較される。経済協力開発機構(OECD)によると、15歳以上の人口に占める過体重・肥満(BMI25以上)の人の割合は米国が71%で、英国(64・3%)なども高い傾向にある。一方、日本は25・9%、韓国も33・7%にとどまる。国立国際医療研究センターの大杉満・糖尿病情報センター長は「肥満の人は、高血圧や糖尿病などを併発している場合が多い。肥満率の違いは一つの要因と考えられる」と話す。
一方、オーストラリアは過体重・肥満の比率は65・2%と英国並みだが、2月1日に中国からの入国制限を開始するなどの対策を取り、100万人当たりの死者は4人。大杉センター長は「国によって何がプラスに働き、何がマイナス要因となったかは異なり、同じ国の中でも地域差がある。一つの要因で説明するのは難しい」と指摘する。文化や生活習慣の違い、地理的な条件、医療水準など、さまざまな要因が複雑に関係していそうだ。
勝田吉彰・関西福祉大教授(渡航医学)は「マスク着用や手洗いの習慣が根付いていたことが一因」とみる。欧米では予防のためのマスク着用が一般的ではなかったのに対し、日本の場合は無症状の人や軽症者がマスクをつけることで他者にウイルスをうつすことを防いできた可能性がある。
和田耕治・国際医療福祉大教授(公衆衛生学)は「流行の立ち上がりが遅かった欧米に比べて、早い段階から自主的に感染予防策を取っていたことなどが奏功したのではないか」と推察。「ただし、このウイルスについてはまだ分かっていないことが多い。どこでも次の流行の波が起こりえる。油断は禁物だ」と話す。
◆仮説(2)
遺伝子の違い検証へ
新型コロナに感染した日本人に重症者が少ない背景に、日本人特有の遺伝子があるのでは――。そんな仮説を検証する研究が国内で動き始めている。
慶応大や東京医科歯科大などは5月21日、新型コロナによる重症化と遺伝子の関連を調べる研究チームを発足させたと発表した。分析する対象は、無症状だった人も含め、新型コロナに感染した日本人計500〜600人。血液検体を集めてゲノム(全遺伝情報)解析を行う。遺伝子配列と症状を分析し、重症化に関係する遺伝子の特定を目指す。最初の研究成果は、今年9月をめどにまとめる予定だ。
動物で感染症による重症化と遺伝子の関連を調べた研究はある。水谷哲也・東京農工大教授(ウイルス学)によると、ウシが発症するウイルス由来の白血病では、複数の遺伝子の集まりが重症化に関わっていることが明らかになり始めているといい、「新型コロナでも、遺伝子によって重症化しやすい傾向は出てくるかもしれない」と話す。
世界的に話題になったBCGワクチンについては、豪州など海外の複数の研究機関で、感染予防や重症化との関連についての臨床試験が進む。日本では乳幼児期にワクチンを接種するため、感染者が少ない要因の一つに挙げる意見もあった。本来は結核予防が目的だが、ヒトの免疫システムを刺激して、別の病原体についても対抗できる能力が高まると指摘されている。だが、感染予防効果の有無について、世界保健機関(WHO)は4月、「根拠はない」と表明した。
イスラエルの研究チームは5月、大規模に感染者を調査した結果を米国医師会雑誌(JAMA)で発表した。イスラエルでは、すべての新生児を対象にBCGワクチンの接種を行っていたが、1982年からは一部の移民に絞った。
チームは感染が疑われる症状が出てPCR検査を受けた79〜81年生まれの3064人と、83〜85年生まれの2869人を比較したところ、陽性率に有意な違いは確認されず、チームは感染予防について「効果があるという考えは支持しない」と結論づけた。一方で対象の感染者に重症例が少なかったため、「重症度との関連は結論を出せなかった」という。
◆仮説(3)
類似ウイルス感染した可能性 「交差免疫」指摘も
過去に新型コロナと似たウイルスに感染したことで獲得した免疫が、新型コロナにも作用しているとする「交差免疫」説を唱える専門家もいる。
感染したことのないウイルスが体内に侵入した場合、排除するためのたんぱく質(抗体)が作られる。感染初期に抗体「IgM」ができ、しばらくして抗体「IgG」が作られる。IgMは早くに体内から消えるが、IgGは長い期間体内に残り、同じウイルスが再び侵入したらすぐに攻撃できるよう監視を続ける。
東京大先端科学技術研究センターの児玉龍彦がん・代謝プロジェクトリーダーのチームが、新型コロナ感染者の血液を調べると、IgGがIgMより先に増えた人がいた。アジアの人の間で新型コロナに似た別のウイルスが以前に流行して免疫が獲得された証左といい、児玉氏は「新型コロナに感染した際に交差免疫が働いた可能性がある」と指摘する。
交差免疫の可能性は、米ラホイヤ免疫研究所のチームも指摘している。米科学誌セルに発表した論文によると、新型コロナが発生する以前の2015〜18年に米国で集められた20人分の血液の約半数で、新型コロナに反応する免疫細胞が検出された。
一方、京都大の上久保靖彦特定教授らのチームは免疫に関係した別の説を提案。日本では入国制限の遅れから病原性の弱いタイプの新型コロナウイルスが広がって免疫が作られ、後に病原性の強いタイプが入ってきても、この免疫が働いたため被害が小さかったと主張する。
感染症に詳しい東京医大の濱田篤郎教授は「国や地域によって死者数が異なる原因がつかめると、この感染症にどう対応すればいいかが分かる。似たウイルスの流行による交差免疫や新型コロナの変異など、ウイルス側の要因も検討する価値はある」と話す。
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