http://www.asyura2.com/20/senkyo273/msg/252.html
Tweet |
コロナ対策――麻生発言は正しいーーが、東アジア、西太平洋諸国とは圧倒的な差をつけられて最下位
・
コロナ対策――「日本は上手くやっている」といわれている。根拠は単純で人口1人当たり死者数を欧米と比べて少ないというもの。
・
麻生氏発言「欧米と比較して死亡者が少ないのは国民性の違いだ」と言い換えてみると、そのとおりだ。なぜなら米英仏と比較した発言であり、政府厚労省の対策が上手くいったとは一言も言っていないのである。
日本医師会の横倉会長も清潔好きや、自粛の順守などの国民性を評価するとともに、PCR検査の拡充を求めている。
・
そこで、欧米とではなく、引き続き東アジア4ケ国と島国3か国との比較を行ってみる。
日本は東アジアかつ島国というベストな条件を持つ国であるのに、これら国々に比し、圧倒的にコロナ対策に失敗してきた。
時系列でみてみる。ここでは3月下旬から5月下旬までの1日当りの感染者数を比較している。
日本の感染者数がきわだって多いことと、ピークが大幅に遅れ減少まで長引いているていること。何より、4月下旬(4月20日〜30日)におけるグラフ(黄色の棒)に注目。他の国はこの時期に感染者1日10人程度以下であり、ほぼ収束している。日本は今日に至るもこのレベルに達していない。
・
ということは、他国はこの時期までにほゞ完璧な対策がなされたことを意味する。
そして、第2波なり、再度の感染が発生しても、これまでの対策を発動すれば、封じ込め可能と言うことを示唆している。
要するに、これらの国々と比較すれば、大きく後れをとっていて、何も大失敗した欧米諸国と比較して自画自賛、自己満足している場合ではない。
他の国とは全く異なる形を示す。なぜこれほどまでに後れをとったのか。一言でいえば対策がすべてにおいて後手後手に回ったからだ。
まず、グラフ始点の3月下旬は、PCR検査数わずか2000件/日。24日にオリンピック延期が決まるまでは国、東京都も明らかにPCR検査を絞っていた。なので、香港、台湾、豪州、アイスランドが感染者のピークを示すなかで、感染者の顕在化が抑えられたものと思われる。
4月上旬に増加するのは検査数6000件/日に伸びたことと、3月20日からの連休に自粛モードに緩みがみられたことの反映であろう。
4月7日緊急事態宣言がなされるものの後手に回ったことで、ピークは4月中旬につけるものの、4月下旬にもなお高水準。
5月上旬に緊急事態は解除となるが、この時点での感染者数42名/日。他の国が10名/日程度で解除していることから、全然対応が甘い。
・
今後について、日本はこれら諸国に対しハンデイを負ったまま第2波を迎えることとなる。安易に再自粛―経済活動を沈滞の途はとれないので本気でPCR検査の拡充を図るべきだろう。
グラフが示す日本の感染者が高水準で、収束が遅れていることの、根本原因は2月時点からの長期にわたるPCR検査の抑制絞り込みにある。
・
山中教授は10万件/日を提言。諮問委委員の経済学者小林慶一郎教授は、経済再生のための第1条件はPCR検査の大幅拡充10万件/日を提唱している。18道県知事からも同様にまずは検査の充実をとの声が上がっている。また九州大小田垣教授の理論(数理モデル)によると検査と自粛は逆相関にあり、経済活性化のためにも再度の自粛よりも検査の充実が求められる。
・
米国では、すでに大部分の州で規制緩和され、案の定、半数の州で感染再増加。トランプ大統領は対策として検査能力を週200万件へ倍増させると表明。
NY州は経済活動自粛中だがクオモ知事は5月31日5万件の検査を実施、陽性者1000名に下がったとして今週にも経済活動再開を計画している。
NY市も、デブラシオ市長が6月2日現在検査能力2万5000件/日を5万件に拡充、全市民無料、希望者全員検査可能とする方針を表明。
規制緩和と経済再開を両立させるためには、特に検査体制が遅れている日本としてはその拡充が求められる。
・
なお、中国、韓国では、5月に入って経済活動再開とともに、、再感染拡大を思わせる感染者増がみられた。しかし、徹底的なPCR検査実施により、封じ込みに再考しつつある。
・
中国では、5.9〜10 武漢市、5週間ぶりに新規感染者確認。武漢市では5月14日〜6月1日、市民989万9828人にPCR検査実施。確認された無症状感染者300人と濃厚接触者1174人を隔離し、ほぼ完ぺきに抑え込んでいる。
韓国では、5月に入ってソウルのクラブ、仁川の教会、プチョン(富川)の物流センターで、立て続けに集団発生。それでも、5月下旬の感染者は32名/日。驚くべきは、クラブ関係では7万7000件のPCR検査を実施、感染者260人を確認。
感染経路が分かっていない感染者の割合も上昇傾向にあるものの、自粛期間4%だったものが、5月13日から27日に7.6%に上昇したにすぎない。参考までに現時点での東京は50%近辺。このことは、日本自慢?のクラスター調査が韓国の足元にも及ばないことを意味する。
・
このように、アジア各国以外にも、欧米もふくめ、ほとんどの国がPCR検査の拡充徹底に注力している。日本だけは遅々として進まない。国際標準のPCR検査を忌避するとは何とおろかなことか。経済活動を活性化させるためにも、PCR検査の拡充が大事だということを再度強調したい。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK273掲示板 次へ 前へ
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK273掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。